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IT専門家不足が深刻化、労働許可条件の緩和を目指す

(オーストリア)

ウィーン発

2019年08月16日

オーストリアでIT専門家不足が深刻化しているが、オーストリア連邦産業院(WKO)によると、人材不足は国内のみならず、EU域内でも生じているという。そのため、WKOはコソボ、セルビアから、ベトナム、インドまで、EU域外からの人材確保を強めようとしている。

しかし、EU域外からの確保は難航している。そうした人材は、資格や実務経験、ドイツ語能力などを基準とするオーストリアの労働許可書(国旗の色から俗称:赤・白・赤カード、以下、カード)を取得する必要があり、これが人材確保の障壁の1つになっているからだ。

WKO傘下のIT・コンサルタント業界団体のアルフレッド・ハール氏は、カード取得手続き簡素化のため、申請手続きの電子化プロフェッショを提案している。「IT業界での深刻な人手不足に対応するためには、EU域外からのIT専門家の労働許可の手続を簡素化する必要がある。また、『カード』の条件は一般的過ぎるので、ターゲットとしている人材に許可が下りやすいように基準を合わせなければならない」とハール氏は強調する。

クルツ前内閣は経済界の要請に応じて、30歳以下の専門家を対象に、月収の下限引き下げ(2,610ユーロから2,088ユーロへ)、住居証明の廃止など、「カード」の修正を図る滞在法改正を目指したが、同内閣の不信任案可決(2019年5月28日記事参照)により、議会でまだ採決にかかっていない。ハール氏は同法案の早期成立を要求している。

投資庁も人材募集に取り組む

専門家不足はIT産業に限らない。E&Yの調べによると、オーストリアの中堅企業の83%が各種の専門知識・技能を持つ人材の採用に問題を抱えていると回答した。そのため、経済省は投資庁に対し、外国直接投資誘致のほか、外国からの人材確保も重点事業として実施するよう指示している。同庁の予算はそのために前年比63%増の700万ユーロに増額された。経済省はオーストリア企業の海外人材確保支援のため、7月10日に投資庁の「ワーク・イン・オーストリア」プログラムを発表した。投資庁は2020年からポーランド、ルーマニア、ブルガリア、クロアチア、ギリシャで有望な人材を募る予定だ。

(エッカート・デアシュミット)

(オーストリア)

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