ユーラシア経済委、9月1日に乗用車・航空機の関税率を引き下げ

(ロシア、ベラルーシ、カザフスタン、キルギス、アルメニア)

欧州ロシアCIS課

2019年08月29日

ユーラシア経済委員会(EEC)は乗用車・航空機の域外共通関税の引き下げを9月1日に実施する。5月28日付のユーラシア経済委員会評議会決定第59号に基づくもの(2019年5月31日記事参照)。ロシアのWTO加盟協定書に記載された譲許税率スケジュールを履行するもので、これまで乗用車は毎年、段階的に関税の引き下げが行われてきたが、今回が最後となるとみられる。

乗用車の関税率の変更内容は添付資料の表のとおり。乗用車の新車の関税率は17%から15%に、中古車は製造後5~7年のものは、エンジンの種類および排気量によって異なるが、ガソリン車では22%(ただし、1立方メートル当たり0.4~0.88ユーロ以上)から20%(同0.36~0.80ユーロ以上)に、ディーゼルエンジン車では22%(同0.36~0.88ユーロ以上)から20%(同0.32~0.80ユーロ以上)に引き下げられる。製造後7年超の中古車の関税率は変更されない。

航空機の関税も引き下げられる。ヘリコプターは品目によって異なるが、これまでの11.4%だったものは10%に、15.7%のものは15%となる。飛行機については、「自重が2,000キログラム以下のもの」は11.4%から10%に、「自重が1万5,000キログラムを超えるもの」は13.6%から12.5%に変更される。「自重が2,000キログラムを超え、1万5,000キログラム以下のもの」の税率は従来どおり。

2018年5月28日に開催されたEEC評議会の会合では、2020年1月1日に豚肉(生鮮、冷蔵、冷凍)24品目の関税率の変更についても議論され、関税割り当て外の税率を65%から25%に引き下げると報じられている(貿易関係情報ポータル「アルタ・ソフト」ニュース8月27日)。

(齋藤寛)

(ロシア、ベラルーシ、カザフスタン、キルギス、アルメニア)

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