山東省、上半期のGRP成長率は5.4%に減速

(中国)

青島発

2019年08月06日

山東省統計局の7月29日の発表によると、同省の2019年上半期の域内総生産(GRP)は、前年同期比5.4%増の4兆1,823億3,000万元(約62兆7,349億5,000万円、1元=約15円)で、伸び率は前年同期(6.8%増)比で1.4ポイント下回った(表参照)。

表 山東省の2019年上半期主要経済指標

産業別にみると、第一次産業は前年同期比3.0%増の2,339億7,000万元、第二次産業は2.6%増の1兆8,297億元、第三次産業は8.5%増の2兆1,186億6,000万元だった。第三次産業が全体に占める割合は50.7%で、前年同期(54.3%)より3.6ポイント減少した。

2019年上半期は第二次産業の伸び率が前年同期(6.1%増)に比べ鈍化したものの、ハイテク産業製造業の伸びが目立った。製造業ではスマート消費設備(22.9%増)、電子および通信システム設備(14.7%増)の増加幅が大きかった。

社会消費品小売総額は前年同期比7.1%増の1兆6,847億8,000万元となった。

貿易総額は前年同期比9.2%増の9,714億8,000万元、うち輸入額は9.1%増の4,444億8,000万元、輸出額は9.2%増の5,270億元だった。貿易相手別にみると、中東(30.9%増)、EU(14.7%増)、ASEAN(10.8%増)、アフリカ(10.5%増)が2桁増となった(2019年8月5日記事参照)。

山東省統計局は上半期の経済動向について、「山東省の経済は安定を保ちながら発展している」とした上で、「今後も八大発展戦略(注)に基づき、高度な発展を遂げていく」と述べた。

(注)「八大発展戦略」は(1)新旧エンジンの転換、(2)農村振興、(3)海洋強省、(4)三大攻堅戦(貧苦脱出、環境汚染の解決、金融リスクの抑制)、(5)軍民融合、(6)対外改革・開放、(7)協調の発展、(8)インフラ建設を指す。

(武瑞琴)

(中国)

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