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マーキング制度がスタート、細則整備遅れ実効性の確保が課題

(ウズベキスタン)

タシケント発

2019年08月05日

ウズベキスタンで8月1日から特定商品に対するマーキング制度が開始された。一方で、マーキング実施に関する細則の決定が遅れていることから、現場での実効性は確保されておらず、政府は細則の決定を急ぐ方針だ。

マーキング制度の導入は2018年11月30日大統領決定第4042号「個別商品のマーキングの現代的手法の導入について」で決定。特定の商品にマーキング(IDタグ)を付することで、商品の製造から流通までの過程をトレースできるようにし、不良・欠陥・海賊品の排除と、商品の取引に絡む汚職や犯罪の撲滅、消費者の生命・健康の保護、国内生産者の保護、徴税効率向上などを目的としている。

大統領決定では、たばこ、アルコール飲料、石油製品、香水などマーキング対象製品のリストが示され、現時点で8月1日から2020年7月1日までの運用開始予定が明記されている(添付資料参照)。マーキングが付されていない対象製品は、ウズベキスタン国内での販売が禁止される。

一方、大統領決定では、1月までに国家プロジェクト管理庁(NAPM)がマーキングの技術的運用を行う業者を選定する予定だったが、想定していたスイスのSICPAとの交渉が難航。現在も合意に至っておらず、技術的な仕様や法的細則が未決定のままとなっている。7月10日には、大統領決定第4389号「税務行政の向上に関する追加措置について」の付属文書で、業者の選定(マーキングシステム仕様決定)期限が2020年8月1日に再設定され、主管をNAPMから国家税務委員会に移すことが決定した。

しかし、国家税務委員会はジェトロによるヒアリング(8月1日)に対し、大統領決定第4042号の効力自体を延期する決定は出ていないため、純粋な法解釈の観点からは「8月からマーキング制度はスタートしているが、細則が決まっていないため、罰則は科せられない状態」とコメントしている(注)。業者の選定に関しては、SICPAに加え、ロシア企業なども選択肢に含め交渉を実施する予定だ。今後マーキング対象となる商品の製造者、輸入者などに対し、時間的余裕を持った丁寧な説明が求められる。

マーキング制度は、ロシアとロシアが主導するユーラシア経済連合(EEU)で先行して導入され(2018年8月8日記事参照)、その対象を徐々に広げている(2019年7月17日記事参照)。SICPAはロシアの有望技術発展センター(2019年4月10日記事参照)、ロシア直接投資基金(RFPI)と、マーキング機器・プログラム製造に関する合弁会社を2018年5月に設立している。

(注)政府の公式発表ではないため、解釈が今後変わる可能性がある。

(高橋淳)

(ウズベキスタン)

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