江蘇省の上半期のGRP成長率は6.5%と安定成長

(中国)

上海発

2019年08月01日

江蘇省の2019年上半期の域内総生産(GRP)は、前年同期比6.5%増の4兆8,583億元(約77兆7,328億円、1元=約16円)となった。産業別にみると、第一次産業は1.4%増の1,412億元、第二次産業は6.6%増の2兆1,497億元、第三次産業は6.7%増の2兆5,673億元だった(表参照)。

表 江蘇省の主要経済指標(速報値)

固定資産投資額は4.1%増と、第1四半期(1~3月)に比べ2.5ポイント高くなった。産業別にみると、第二次産業の投資額は4.1%増、中でも製造業投資は5.3%増となった。第三次産業の投資額は4.2%増だった。

工業生産の付加価値額は6.0%増となった。業界別にみると、太陽光発電業が20.9%増、医薬が15.2%増、電気機械製造業が12.2%増、鋼鉄業界が11.8%増、電子および通信設備製造業が5.5%増だった。

輸出入額は1.3%増の2兆729億元で、うち輸出額は5.7%増の1兆2,991億元となった一方、輸入額は5.2%減の7,739億元だった。米国に代わり、EUが最大の貿易パートナーとなり、全体に占める割合は17.2%になった。米国との貿易額が7.6%減少した一方、EUは8.6%増、ASEANは12.9%増、「一帯一路」沿線国との貿易額は10.8%増となった。

社会消費品小売総額は7.0%増の1兆7,479億元だった。特に自動車製品の販売額増加が顕著で、自動車製品の小売総額は2.3%増となり、第1四半期に比べ伸びが7.3ポイント増加した。中でも、新エネルギー自動車の小売総額は2.3倍に急増した。

江蘇省は2019年のGRP成長率の目標値を6.5%以上としており(2019年2月6日記事参照)、上半期の段階では目標値を達成したが、江蘇省統計局は「国内外の厳しい経済情勢、世界経済の成長の緩慢さ、不確定要素が増す外部環境、発展の不均衡などの問題があり、経済成長への下押し圧力は大きい」とコメントしている。

(侯恩東)

(中国)

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