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中国上半期の対米輸出、スマホなど減少、データ受信機械ほか一部品目は増加、データで見る米中貿易摩擦

(中国、米国)

中国北アジア課

2019年08月06日

中国の2019年上半期の米国への輸出額は、前年同期比8.1%減の1,993億5,946万ドルとなった(図参照)。伸び率は2016年下半期以来5半期ぶりに減少に転じ、減少幅は中国の輸出額上位20カ国・地域で最大だった。中国の輸出額に占める米国のシェアは17.0%で、前期から1.5ポイント低下したものの、米国は中国にとって引き続き最大の輸出先だ。なお、四半期ベースでは、2019年第2四半期(4~6月)は前年同期比7.6%減と、前期(8.8%減)からほぼ横ばいだった。

図 中国の対米輸出額と伸び率(前年同期比)の推移

輸出品目の上位15品目(HSコード6桁ベース)をみると、既に追加関税が課されているのは9品目で、うち5品目が前年同期比で減少した(添付資料参照)。中でも落ち込みが大きいのは、機械部品・付属品(前年同期比54.1%減)、腰掛け(木製フレームでアップホルスターのもの)(20.1%減)などだった。これらは米国の輸入額に占める中国のシェアの低下傾向が明らかであり、米国は他の北東アジアや東南アジアの国・地域からの輸入を増やしている。

他方、データ受信・変換・送信・再生機械(米国アップルのApple Watchなども含まれる、注)や、カラーテレビ、プラスチック製品(HSコード392690に属するもの)は、追加関税が課されている中でも対米輸出額は増加し、かつ、米国の輸入額に占める中国のシェアも拡大傾向にある。これら品目については、中国が米国市場向けの生産拠点として優位性を維持していることが読み取れる。

第4弾対象のノート型パソコン、玩具など中国のシェアは8割超

トランプ大統領は8月1日、ツイッターで追加関税対象リスト第4弾に対し、9月1日から10%の追加関税を賦課すると表明した(2019年8月2日記事参照)。

輸出品目の上位15品目のうち、6品目が第4弾に該当する。この中には、中国の対米輸出額1位のノート型パソコンや、2位のスマートフォンなども含まれることから、発動された場合の金額面でのインパクトは大きい。

新たに対象となる上位品目について、米国の輸入額に占める中国のシェアをみると、ノート型パソコン、玩具、パソコン用モニターなどは、米国の中国依存度が8割を超え、依然として非常に高い水準にある。従って、他国・地域からの輸入による補完は短期的には容易ではないことが予想され、第4弾が発動された場合、米国の消費者にとっても販売価格の上昇などによる影響は免れられないと推測される。

一方で、対象品目のうち、スマートフォンや履物などは、米国の輸入額に占める中国のシェアが既に低下傾向にあり、ベトナムなどへの生産移管などが進展していることが読み取れる。追加関税の発動により、こうした流れが一層加速することが予想される。

(注)出所はアップルのウェブサイト。

(小林伶)

(中国、米国)

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