米中閣僚級貿易協議が上海で7月30日に開始へ、ホワイトハウス発表

(米国、中国)

米州課

2019年07月25日

ホワイトハウスは7月24日、米国通商代表部(USTR)のロバート・ライトハイザー代表とスティーブ・ムニュ―シン米国財務長官率いる交渉団が、米中貿易関係の改善を目的とした協議を続けるため、中国の上海を訪問すると発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。協議は7月30日に開始される。中国側からは、劉鶴副首相が出席する。協議では、知的財産権保護や技術移転の強要、非関税障壁、米国産の農産品、サービス、貿易赤字などを含む未解決の問題を議論する。

各種報道によると、今回の協議では幅広い問題の話し合いにとどまり、何らかの具体的な合意に結び付く可能性は低いとする見方が伝えられている。ムニュ―シン財務長官は、ホワイトハウスで開かれた7月24日のインタビューで、「交渉を妥結するためには、今後も幾つかの協議が行われるだろう。(今回の協議で)全ての問題が解決できるとは思っていない。一方で、両国首脳の指示の下、再び協議の席につくという事実が重要だ」と述べた(ロイター7月24日)。

両国首脳は、大阪で開催されたG20サミット(首脳会議)の機会を利用して、6月29日に行われた米中首脳会談で、米中貿易交渉の再開を合意していた(2019年7月1日記事参照)。米中の閣僚級の電話会談も7月9日と18日に行われたが、対面での閣僚級の協議は、劉鶴副首相がワシントンを訪れて5月9~10日に開催されて以降(2019年5月13日記事参照)、初めてとなる。

(野口真緒)

(米国、中国)

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