上海市がスマート製造行動計画を発表

(中国)

上海発

2019年07月08日

上海で6月24日、「スマートを展開して上海製造ブランドを打ち立てる」をテーマとした「上海市知能製造推進大会」が開催された。大会で上海市経済信息化委員会の呉金城主任が「上海市スマート製造行動計画(2019-2021年)」(以下、行動計画)を発表した。

行動計画によると、2021年までに上海市は第5世代移動通信システム(5G)、人工知能(AI)、インターネット、ビッグデータと製造業の融合をさらに深め、中国のスマート製造応用の新たな中心地として、核心となる技術や系統的なソリューションの輸出地となることを目指し、長江デルタのスマート製造とともに発展を進めるとしている(行動計画の主要目標と重点行動計画は表1、表2参照)。

表1 上海市スマート製造行動計画の目標
表2 上海市スマート製造の重点行動計画

6月25日付の「金融時報」によると、上海市スマート製造発展の体系は基本的に完成しており、自動車、ハイエンド装備、航空宇宙、船舶海洋、電子情報などの重点領域で、国家レベルのスマート工場が14、市レベルのスマート工場が60ある。既にスマート製造設備と工業ソフトウエアにおける外国企業の独占状態を打破するなど、製造レベルの向上が見られる。

上海市は5Gで先行した取り組みを進めており(2019年5月13日記事参照)、AI分野でも世界大会を開催するなど(2019年6月26日記事参照)、ソフト面で他地域に比べ先行している。今後は製造設備などのハード面とも結び付け、さらなる製造のスマート化に取り組む方針だ。

(侯恩東)

(中国)

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