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カナダ・トルドー首相がG20での日本の指導力を評価、対中関係は「建設的交流」にとどまる

(カナダ、中国)

トロント発

2019年07月05日

カナダのジャスティン・トルドー首相は6月29日、G20サミットにおいて採択された大阪首脳宣言PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)を歓迎すると述べた。また、今回のG20サミットでは、日本の指導力の下、気候変動対策やクリーンエネルギーの推進、中産階級の強化、男女平等の推進など、カナダが2018年のG7議長国として取り上げたテーマについても、引き続き議論ができたことを評価した。

G20サミットでトルドー首相は、G20諸国はルールに基づく国際秩序を守りながら、より多くの人々が働ける経済を築き、将来世代のためにわれわれが共有する環境を守っていくことが重要だと強調した。

また同首相は、環太平洋パートナーシップに関する包括的および先進的な協定(CPTPP、いわゆるTPP11)によって生み出されるビジネス機会と雇用について、参加国首脳と議論を行った。米国に大きく偏る貿易関係を多様化する必要があり、中国との関係からも、G20の機会を活用し、CPTPP加盟国との関係強化を図ったものとみられる。

さらに、オランダのマキシマ王妃や米国のイバンカ・トランプ大統領補佐官らとともに、トルドー首相は女性のエンパワーメントに関する首脳特別イベントにも参加した。同首相は「カナダ主導で進められる『エンパワー(注)』は、世界中の女性に対する経済権限の付与や女性の管理職登用を支援するためのもの」とメッセージを伝えた。

G20サミットでは中国との対話を模索

カナダは対中関係について、現在、外交・貿易面での最大の課題を抱えており、G20の場においてその関係改善が注目されていた。具体的には、カナダ政府は米国の要請を受け、2018年12月に華為技術(ファーウェイ)の最高財務責任者(CFO)を逮捕して以降、中国で2人のカナダ人が拘束され、キャノーラ(菜種)や豚肉などの中国への輸入が禁止されるなどの動きがあった(2019年6月27日記事参照)。G20に関する当地メディアの報道は、大阪では習近平国家主席とは正式な会談の場は設けられなかったが、両首脳間で「建設的な交流」があったということを伝えるものが大宗だ。カナダ人の拘束問題に関し、同首相はサミット後の記者会見で、「習国家主席と話す機会を持てたことは重要だったと思う」と語った。また、G20サミットの期間中、同首相は2人のカナダ人の拘束問題について、他国の首脳からの支援を集めることに努め、「欧州のパートナーから『広い支持』を受けた」と述べた(「カナディアン・プレス」6月29日)。同首相はトランプ米大統領と習国家主席との首脳会談の場で、カナダ人の拘束問題も提起されたとしているが、詳細は明らかになっていない。

(注)女性が事業を起こす上で、必要な資金や資本、土地や個人の能力開発と訓練、リーダーシップ、および自らの事業を成長させるための市場の機会に、平等にアクセスできるようにするためのプログラム。

(酒井拓司)

(カナダ、中国)

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