サザンカリフォルニアエジソン、中大型EV向け充電チャージャーの補助金プログラム

(米国)

ロサンゼルス発

2019年06月05日

電力会社のサザンカリフォルニアエジソン(SCE、注)は5月20日、中型・大型電気自動車(EV)車両の普及に向け、新たな補助金プログラム「チャージ・レディ・トランスポート・プログラム(Charge Ready Transport Program)」外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを発表した。

プログラムの内容は、民間事業主がバス、トラック、トレーラーなどの中型・大型EV向け充電ステーションを設置する場合に、設置費用の80~100%の補助をSCEから受けられるというもの。同社では、3億5,600万ドルの補助金を用意しているという。

同社によると、このプログラムにより、今後5年間で同社顧客の商業拠点870カ所以上に新たな中・大型EV向け充電ステーションが設置され、少なくとも8,490台の中型・大型EVを充電することが可能になると見込まれる。また、中型・大型EV車両の中には、バン、トラクター・トレイラー、スクールバス、交通バス、フォークリフト、空港内や港湾内での作業車両など広範囲の車両が対象となっている。

申請に当たり事業主には、安全基準を満たす充電ステーションを設置すること、少なくとも2台のEVを新規購入するか、またはガソリン車2台をEVに交換すること、設置した充電ステーションを10年間運営維持することなどの要件がある。

同プログラムの対象範囲となるロサンゼルス市は、4月29日に新たな「ロサンゼルスグリーンディール計画」(2019年5月8日記事参照)を発表しており、2,100台の公共用EV充電ステーション設置に加え、さらに1万台の設置を2022年までに行なうという積極的な目標を掲げている。

(注)サザンカリフォルニアエジソン(Southern California Edison:SCE)は1887年に設立された電力会社で、南カリフォルニア州の南部を主とした15郡、約1,500万人、面積では5万平方マイル(約12万9,500平方キロメートル)の地域に電力を供給する。

(サチエ・ヴァメーレン)

(米国)

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