2019年中国化学工業園区ベスト30が発表される

(中国)

上海発

2019年06月03日

広東省恵州市で5月23日、「2019中国化学工業園区と産業発展フォーラム」が開催され、中国石油化学工業連合会(以下、連合会)が「2019年中国化学工業園区ベスト30」(以下、ランキング、表参照)を発表した。

表 2019年中国化学工業園区ベスト30

ランキングは、化学工業園区の経済規模、インフラ状況、環境保護、イノベーションなどの総合的な指標を基に作成された。

連合会の調査によると、2018年末時点で、全国の重点化工業園区または石油化学工業を主導産業とする工業園区は全国で676ある。うち、国家レベルの化学工業園区(経済技術開発区、高新区を含む)57、省レベルの化工園区351、市レベルの化工園区268となっている。連合会の楊挺秘書長は、ランクインした化学工業園区に対し、「模範的な役割を期待したい」と述べた。

ランキングに掲載された化学工業園区の所在地を省別にみると、江蘇省が8、浙江省が5と多く、華東地域のみで半数近くを占めている。

化学工業園区からの移転も

3月21日に発生した江蘇省塩城市の工場爆発事故を受け、江蘇省は「江蘇省化学工業安全環境保護整備向上方案」(2019年5月10日記事参照)を発表した。長江の本支流の両岸1キロ範囲内にある、化学工業園区外の化学工業メーカーは、原則として2020年までに閉鎖または移転させるとし、新設および拡張については禁止する。また、報道によれば、ランキング13位の江蘇常州濱江経済開発区は5月9日、開発区内の化学工業企業4社と移転意向書を締結した(「澎湃新聞」5月13日)。今後は、こうした動きが他地域にも広がるか注目される。

(呉秀媛)

(中国)

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