第1四半期の米国への対内直接投資額、カナダ、ドイツ、日本が増加

米国商務省経済分析局（BEA）は6月21日、2019年第1四半期（1～3月）の対内直接投資額（フロー）を発表した。米国の対内直接投資額は2017年、2018年と減少が続いた（2019年4月11日記事参照）が、2019年に入って前年同期比40.4％増の741億1,500万ドルと増加に転じた。

投資元の国・地域別でみると、カナダは前年同期の5倍近く伸び、144億8,100万ドルだった（表参照）。

欧州全体からは、374億9,900万ドル（17.6％減）と減少したものの、ドイツ（144億2,600万ドル）、英国（99億6,400万ドル）は2倍以上に増加した。

アジア・太平洋諸国では、日本（108億9,300万ドル）が3倍以上に伸び、中国、香港、インドの引き揚げ幅が小さくなった結果、地域全体では6.6倍に増加して136億600万ドルだった。

産業別（注）では、製造業（234億3,100万ドル）全体では8.6％減となったが、輸送機械が2倍に伸び、25億6,600万ドルだった。卸売業（157億2,600万ドル）も2倍、専門サービス（86億7,700万ドル）は6.5倍、その他産業（184億2,600万ドル）が2倍と大きく伸びた。

（注）各業種の主な内訳は、製造業：化学、輸送機械、一般機械、食品、コンピュータ・電気製品、電気機械・部品、金属。専門サービス：司法、会計、建築、コンピュータ・システム管理、広告。その他産業：農業・林業・漁業、鉱業、電力、建設、運輸、廃棄物処理、食品・ヘルスケアサービス。

（松岡智恵子）