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資金調達コスト引き下げにより小規模企業の景況感が改善

(中国)

北京発

2019年05月15日

国家統計局の4月30日の発表によると、4月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は50.1となり、前月より0.4ポイント低下したものの、景況感の改善と悪化の分岐点である50を2カ月連続で上回った。うち、生産指数は52.1(前月より0.6ポイント低下)、新規受注指数は51.4(0.2ポイント低下)だった。

有識者は一定の評価

交通銀行金融研究センターの劉学智高級研究員は、4月から実施された増値税率の引き下げ(2019年4月12日記事参照)などにより、製造業企業の負担軽減と市場マインドの回復が期待でき、今後も製造業PMIが50以上を維持する可能性があるとの考えを示した(「21世紀経済報道」4月30日)。

国家統計局サービス業調査センターの趙慶河高級統計師は、生産指数、新規受注指数は前月より低下したものの、それぞれ第1四半期の平均を1.1ポイント、0.8ポイント上回ったことを指摘し、市場需要を受けて生産は拡大傾向にあると分析した(同)。

4月のPMIで小規模企業などの景況感が改善

企業規模別にみると、小規模企業のPMIは49.8で50を下回ったものの、大型企業、中型企業が前月比で下落した中で、前月より0.5ポイント上昇した。また、製造業PMIのうち、新規輸出受注指数が49.2(前月比2.1ポイント上昇)、輸入指数が49.7(1.0ポイント上昇)となり、いずれも2カ月連続で改善した。

国家統計局の趙高級統計師は、最近の減税政策や小規模企業への支援策などの効果が徐々に表れはじめているとの認識を示した(同)。

小規模企業の資金調達コスト引き下げを図る

4月17日の国務院常務会議では、債券による資金調達を支援するツールを普及させ、2019年の民営企業による起債規模と金融機関による小規模企業向け特別金融債券の発行規模を、2018年以上の水準にすることを目指す方針が打ち出された。国有大手商業銀行5行(中国工商銀行、中国農業銀行、中国銀行、中国建設銀行、交通銀行)に対し、2019年に小規模企業向け貸出残高を30%以上増やすことなどを率先して行うよう求め、他の金融機関の小規模企業向け融資コストも実質的に引き下げるよう促すとしている。

中国人民銀行(中央銀行)は5月15日から、一部の中小銀行の預金準備率を引き下げるなど、小規模企業の資金調達コストを軽減する。米中貿易摩擦の影響が懸念される中、政策支援を受けて、小規模企業の景況感が持続的に改善していくか注目される。

(趙薇)

(中国)

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