首都圏で新たな大気汚染警戒プログラムを導入
(メキシコ)
メキシコ発
2019年05月29日
メキシコ市首都圏(メキシコ市とメキシコ州)は5月22日、首都圏の新たな大気汚染警戒プログラムを発表し、翌日から適用した。これにより、大気汚染警報発令時の車両走行規制などが強化される。背景には、光化学オキシダントによる汚染と、全国的に頻発している山火事などの煙の影響による粒子状物質(PM)の汚染がある。5月14~17日の4日連続で大気汚染警報が発令された。大気汚染対策を強化することにより、住民の健康を確保するのが狙いだ。
首都圏では従来から、大気中のオゾン値やPM(PM10およびPM2.5)の濃度に基づく首都圏大気品質指数(IMECA)を発表している。指数に基づき警報を発し、段階に応じた経済活動や車両走行規制を行ってきた。今回、警報の発令基準(表1参照)を微修正し、また規制内容を強化した。大きな変更点としては、警報の第1段階(IMECA150ポイント超)が発動されると、従来走行規制の対象外だった排ガス検査で「00」、あるいは「0」の認定を受けた比較的新しい自動車も、ナンバープレートの最後の番号に応じて週に1回(月~金曜日のいずれか)走れなくなることだ(表2参照)。また、注意報の段階を設け、政府所有車両の走行を禁止し、公共工事の作業を中止する。
ハイブリッド車の販売が増加
今回の改定により、普通の自動車は新車でも、警報が発令されると走行できなくなる。しかし、ハイブリッドや電気自動車の場合は走行規制の対象外となる。これらエコカーの場合、連邦税である新車税(ISAN)が免除されるほか、メキシコ市の場合、自動車所有税も無税となる。また、首都圏で定期的に(年式や排ガス評価により、半年、1年、2年に1回)受けることが必要な排ガス検査も原則対象外となるため、ランニングコストが少なく、利便性が高い。
国立統計地理情報院(INEGI)のデータによると、ハイブリッド自動車の販売台数は、近年の国内販売の不振(2019年4月26日付地域・分析レポート参照)の中でも増加傾向にあり、2018年は前年比68.7%増加した(図参照)。メキシコ市場で成功しているのはトヨタで、2018年に「プリウス」を6,029台、「プリウスC」(日本名「アクア」)を5,222台売り上げ、同分野で圧倒的なシェアを誇る。走行規制の影響を受けず、ランニングコストも低いプリウスは、メキシコ市ではタクシーとしての利用も進んでいる。
(中畑貴雄)
(メキシコ)
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