大統領選敗北のプラボウォ氏、憲法裁判所に提訴

(インドネシア)

ジャカルタ発

2019年05月29日

インドネシア大統領選挙で落選したプラボウォ・スビアント氏は5月24日、開票結果を不服として、憲法裁判所に提訴した。同氏は、選挙管理委員会(KPU)による開票プロセスなどに大がかりな不正があったと主張しており、21日からら22日にかけては、同氏支持層などによる一部のデモ隊が過激化する事態に発展していたが、その後、デモは沈静化している。

プラボウォ氏は、2014年大統領選挙でも落選後に憲法裁判所に提訴したが、敗訴している。同氏は当初、憲法裁判所に進まずに「ピープル・パワー」によって選挙不正と戦う姿勢を示していたが、治安上の懸念などが高まったことなどから、5月21日のKPUによる正式な開票結果の発表後は、一転して憲法裁判所に提訴する方針を示していた(2019年5月22日記事参照)。「ジャカルタ・ポスト」紙によると、提訴の内容には、投票用紙や投票人名簿の大規模不正などが含まれる。憲法裁判所は、6月11日に審議のスケジュールを発表し、6月28日には判決を下す予定だ。

(山城武伸)

(インドネシア)

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