内閣改造人事発表、ヘン財務相が副首相昇格

(シンガポール)

シンガポール発

2019年04月25日

シンガポール首相府は4月23日、5月1日付の内閣改造人事を発表した。ヘン・スイキャット氏が副首相に昇格するとともに、引き続き財務相を兼務する。これまで副首相を務めてきたテオ・チーヒエン氏とターマン・シャンムガラトナム氏は上級相に就任。テオ氏は引き続き国家安全保障担当調整相を兼任し、ターマン氏は社会政策担当調整相の兼務となる。

副首相に就任するヘン氏は2018年11月、与党・人民行動党の書記長(リー・シェンロン首相)に次ぐ第2位のポストである第1書記長補に選任され、次期首相の最有力候補と目されている(2018年11月26日記事参照)。今回の内閣改造は、2019年中に前倒しで実施される予定の次期総選挙を前にした最後の改造とみられている。

リー首相はこれまで繰り返し、総選挙後に首相を退任する意向を表明しているほか、前回の2018年5月1日付の内閣改造では、閣僚ポストの3分の2に若手を登用するなど、指導層の世代交代を進めている。リー首相は今回の内閣改造発表の同じ日、自身のフェイスブックで、「次世代の指導体制が固まってきており、われわれ旧世代から新しい世代へと段階的に交代している」と述べた。5月1日付の内閣改造による新内閣の顔ぶれは表のとおり。

表 改造内閣の顔ぶれ(5月1日付)

(本田智津絵)

(シンガポール)

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