VWとノースボルトなどが欧州バッテリー・ユニオン結成

(EU、ドイツ、スウェーデン)

ブリュッセル発

2019年04月01日

フォルクスワーゲン(VW)と、リチウム電池メーカーのノースボルト(スウェーデン・ストックホルム)は3月21日、バッテリー技術の研究開発に焦点を当てたコンソーシアム「欧州バッテリー・ユニオン(EBU)」の結成を発表した。両社が主導するコンソーシアムは、原材料の調達からバッテリー・セルの生産、リサイクルなどを含む、バリューチェーン全体を対象としたノウハウの蓄積を目指す。欧州で持続可能で競争力のあるバッテリー生産を可能にするための工場技術の開発にも取り組むとしている。

EBUコンソーシアムには、EU加盟国のうち7カ国の産学のパートナーが参加し、ドイツ経済・エネルギー省の支援も得ながら、研究活動のための投資を行う見込みだ。共同研究は2020年初めに開始され、成果は参加者の間で共有される。

欧州委員会主導で2017年10月に結成され、EU域内企業による電気自動車(EV)用バッテリーの生産を目指す「欧州バッテリー同盟(EBA)」は翌22日、今回の取り組みについて、「環境に配慮しかつ競争力のある欧州の蓄電池産業を創造するため、川上から川下までのバリューチェーンで産業連携を形成するという、EBAの目的にまさに合致するものだ」とのコメントを発表した。ノースボルトは既にドイツ高級自動車大手BMWグループや、ベルギー非鉄金属大手ユミコアなどとの業務提携を発表している(2018年10月17日記事参照)。

(大中登紀子)

(EU、ドイツ、スウェーデン)

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