エアアジアが関空~マニラ便開設へ、日本への直行便相次ぐ

(フィリピン)

アジア大洋州課

2019年04月04日

格安航空会社(LCC)のフィリピン・エアアジアは3月29日、初の日本路線となる関西国際空港~マニラ便を7月1日に開設すると発表した。運航スケジュールは1日1往復で、関西を午後1時50分に出発しマニラに午後4時55分着、マニラ発は午前8時30分で関西に午後1時15分着。同じくLCCのセブ・パシフィックも4月2日、成田~クラーク線を8月9日から就航すると発表した。週4便で、成田を午後1時15分に出発しクラークに午後5時着、クラーク発は午前7時00分で成田に午後0時30分着となる。

日本~フィリピン間の直行便就航が相次いでいる。2018年12月にはフィリピン航空が札幌~マニラ便を、2月には日本航空(JAL)が羽田~マニラ便を就航した(2019年2月5日記事参照)。直行便は日本の6空港(成田、羽田、中部、関西、福岡、新千歳)とフィリピンの3空港(マニラ、セブ、クラーク)を結ぶ(注)。フィリピン・エアアジアが就航すれば、直行便を運航する8社目の航空会社となる。ビジネスや観光面で、両国間での拡大する旅客需要の取り込み競争が激しくなると予想される。

なお、セブ・パシフィックが就航を発表したクラークは、マニラから北西約120キロに位置する。ニュー・クラーク・シティ(NCC)と呼ばれるスマートシティー開発プロジェクトが進んでおり、ドゥテルテ大統領も高い関心を持つ。ジェトロは2018年11月、フィリピン基地転換開発公社(BCDA)との共催で、「クラーク基地跡地開発関連都市開発セミナー」を開催するなど、NCCプロジェクトへの日系企業の参画を促している。また、クラークの周辺にはスービックやパンパンガなど、日系企業が入居する工業団地もあることから、成田~クラーク線にはビジネス面での需要が大きいとみられる。

(注)セブ行きの直行便は成田、中部、関西のみ、クラーク行きは成田(予定)、関西のみ。

(渡邉敬士)

(フィリピン)

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