カリフォルニア州「リアルID」申請、2種類の居住証明が必要に

(米国)

サンフランシスコ発

2019年04月22日

2020年10月1日から米国内線航空機搭乗などに必要となる身分証「リアルID外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」(2018年1月10日記事参照)について、カリフォルニア州における申請書類が変更になった。今回の変更点は、申請に必要な居住証明書類が1種類から2種類に増えたことだ(添付資料の表参照)。同州陸運局(以下、DMV)公式ウェブサイトでは、2019年4月から変更開始と案内している。

同州DMVでは2018年1月からリアルID準拠の運転免許証とIDの発行を開始している。リアルID申請受け付け開始当初に米国国土安全保障省(以下、DHS)に認められていた申請手続きは、居住証明書類については1種類の提出だったが、2種類を求められることになった。このため、同州では既にリアルIDの発行を開始しているものの、DHSウェブサイト上でのカリフォルニア州の準拠状況は「施行延期申請審査中」と表示されている(添付資料の図参照)。

また、既にリアルIDを取得している人が更新手続きをする場合でも、居住証明書類をもう1種類提示する必要がある。現在DMVでは、この追加書類提出をオンラインや郵送でも行えるよう、連邦政府と更新プロセスを調整中だ。

なお、通常の運転免許証・IDからリアルIDへの切り替えはいつでも可能だが、現在所持している運転免許証・IDの有効期限が60日以上ある場合は再度、筆記試験を受けなければならない。

DHSは正当な身分証明法(リアルID法)施行に向けて段階的に取り組みを進めてきており、2020年10月1日からは、18歳以上の成人が米国内線航空機搭乗時にリアルID準拠でない運転免許証やIDを携行しても身分証として認められなくなる(注)。

(注)リアルIDがなくても、米国運輸保安局(TSA)が認めるその他の身分証(パスポートや永住権カードなど)があれば、国内線航空機搭乗はできる。

(田中三保子)

(米国)

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