2018年のGDP成長率は1.4%に、建設業が落ち込む

(アゼルバイジャン)

欧州ロシアCIS課

2019年01月25日

アゼルバイジャンの2018年のGDPは前年比1.4%増の797億9,730万マナト(約5兆1,868億円、1マナト=約65円)となった。国家統計委員会の情報として、報道各社が1月21日に伝えた。

同国経済は、2016年のマイナス成長(3.1%減)から2017年にプラス成長(0.1%増)に転じており、2018年も経済回復のトレンドは継続している。2018年のGDP成長率についてアゼルバイジャン政府は2%程度を予想していたが、政府想定を下回った。世界銀行による2018年のGDP成長率推計は1.1%だった(2019年1月9日記事参照)。国民1人当たりGDPは8,126マナト(約4,780ドル、1マナト=約0.6ドル)。

分野別にみると、非石油・天然ガス分野が前年比1.8%増、石油・天然ガス分野は0.6%増だった。経済活動別では、輸送・倉庫は7.8%増、ホテル・外食が7.6%増、情報通信サービスが9.3%増。農林水産業は4.6%増、商業・輸送機器修理は3.0%増、加工は1.4%増となった。唯一、建設業が9.0%減とマイナスだった。

2018年のGDPのうち、工業が占める割合は44.2%(353億マナト)で、建設業が8.0%(63億5,000万マナト)、農林水産業が5.2%(42億マナト)。政府予想を下回るGDP成長率は、建設業の予想外の落ち込みに起因する可能性が高い。

(高橋淳)

(アゼルバイジャン)

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