華為問題で外交部が「人権侵害」として釈放要求
(中国)
広州発
2018年12月11日
外交部は12月6、7日の定例記者会見で、カナダで華為技術(ファーウェイ)の孟晩舟副会長兼最高財務責任者(CFO)が逮捕された事件(2018年12月7日記事参照)に関する質問に答えた。
逮捕理由の説明を要求
外交部は「カナダ側、米国側に厳正な申し入れを表明し、直ちに勾留理由を明らかにし、勾留された人員を釈放し、当事者の合法的で正当な権利を適切に保障することを求めた」とする基本的立場の表明を繰り返した。
逮捕はカナダの法律に基づくものだが、「重大な人権侵害」と中国側は主張し、「明確な理由を示さないままの勾留は、当事者の人権に反する」と会見で強調した。
米中貿易交渉への影響は明言せず
米中貿易交渉への影響については「中米双方は両国首脳が達した共通の認識に基づき、交渉に一段と力を入れ、可能な限り早期に相互に利益があるウィンウィンの合意に達することを目指して努力している」と述べるにとどまった。
在中国の外国人・外国企業に対し、中国側が報復措置を取るのでは、という質問には、「中国は一貫して、法律により外国人の中国における合法的権利を保護している。中国滞在中に中国の法律・法規を順守する必要がある」と答えた。
一部メディアが、孟副会長はカナダのパスポートを所有しており中国国民ではない、と報じている点について、「中国国籍法に照らせば、孟氏は中国国民だ」と明言した。
(河野円洋)
(中国)
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