沿海地方知事の再選挙、知事代行のコジェミャコ氏が勝利

(ロシア)

欧州ロシアCIS課

2018年12月17日

ロシア極東の沿海地方で12月16日、2回目の知事選挙が行われ、前サハリン州知事で現沿海地方知事代行のオレグ・コジェミャコ氏が過半数を上回る得票率で勝利した。選挙に先立つ12月13日には、ロシア極東連邦管区大統領全権代表部と管区関連政府機関のハバロフスク市からウラジオストク市への移転が決定している。

沿海地方選挙管理委員会の開票結果(速報)の発表によると、投票率は39.57%、得票率はコジェミャコ氏(無所属)が61.88%、アンドレイ・アンドレイチェンコ氏(ロシア自由民主党)が25.16%、アレクセイ・チムチェンコ氏(成長の党)が5.17%、などだった。

1回目の沿海地方知事選は9月9日、9月16日(決選投票)に実施されたが、不正行為の疑いから再選挙の実施が決定した(2018年9月21日記事参照)。1回目投票で過半数を得票できなかったアンドレイ・タラセンコ前沿海地方知事は辞任し、サハリン州知事のコジェミャコ氏が沿海地方知事代行として転任し(2018年9月28日記事参照)、今回の知事選に立候補した。前回、タラセンコ氏と決選投票で争ったのはアンドレイ・イシチェンコ氏(ロシア共産党)だが、共産党は9月選挙を不正とする選挙管理委員会の判断を認めず、今回の知事選への不参加を表明。イシチェンコ氏は無所属での立候補を目指したが、書類不備により立候補に必要な代議員の署名数の条件を満たせず、選挙不参加となった。

選挙に先立つ12月13日、プーチン大統領は大統領令第716号(2018年12月13日付)「2000年5月13日付大統領令第849号により確定した連邦管区のリストの変更について」に署名。ロシア極東連邦管区の中心都市(センター)がハバロフスク市からウラジオストク市へ移転することが決定した。今後、極東連邦管区大統領全権代表部、極東発展省など関連連邦政府機関がウラジオストクに移転することが想定される。

(高橋淳)

(ロシア)

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