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カスピ海周辺国、クルーズ船就航など観光協力の機運高まる

(ロシア、カザフスタン、トルクメニスタン、イラン、アゼルバイジャン)

欧州ロシアCIS課

2018年11月16日

カザフスタンのペトロパブルで11月9日、ロシアとカザフスタンの地域間協力フォーラムが開催され、出席したロシアのプーチン大統領とカザフスタンのヌルスルタン・ナザルバエフ大統領はカスピ海周辺の観光を促進することで一致した。

今回で15回目となる同フォーラムのテーマは観光。全体会合に出席したプーチン大統領は、観光産業の振興は現政権の政策目標にも含まれており、アルタイ地方(シベリア連邦管区)と北カザフスタン地方での協力のほか、カスピ海沿岸国を周遊するクルーズ船の就航に向け、輸送インフラやホテル建設などのハード面、質の高い観光サービスの提供などソフト面での充実に官民が取り組むことが必要、と発言した。ナザルバエフ大統領は、カスピ海沿岸諸国との連携やクルーズ旅行客へのビザ発行簡素化を双方の関係省庁に指示することを、プーチン大統領に提案した。

同じカスピ海沿岸国のトルクメニスタンのグルバングルィ・ベルディムハメドフ大統領も、11月12日に開催した閣議で、カスピ海沿岸トルクメンバシ港(図参照)の貨物・乗客ターミナルの整備と、医療・エコツーリズムを中心とした観光産業を育成する方向性を示している。

図 カスピ海周辺の地図

2018年8月にカスピ海の法的地位問題が確定し(2018年8月13日記事参照)、官民での地域協力に向けた機運が高まる中、観光産業の育成に向けた課題も明確になってきている。ロシアの河川乗客輸送大手モストルフロトは、ロシアのアストラハンで建設中のクルーズ船「ピョートル大帝」(定員300人)の2019年末からのカスピ海での就航について、沿岸国のアゼルバイジャン、イラン側パートナーとの間で同船の入港に関する合意文書に調印した。現地側ではクルーズ船の受け入れ態勢は整っている一方、ロシアのカスピ海沿岸地域は最大都市アストラハンを除き、観光資源のあるマハチカラ、デルベントに同船クラスのクルーズ船が接岸できる施設がなく、モストルフロートの関係者は「インフラがなければ、寄港地を修正せざるを得ない」と述べている(プライム通信11月12日)。

ロシア政府は同国のカスピ海沿岸地域の発展計画として、「2030年までのカスピ海域のロシア港湾および連絡鉄道・道路の発展戦略」(2017年12月)を策定しており、デルベントでの旅客ターミナル建設工事は2020年から2025年にかけて予定されている(2018年9月20日付地域・分析レポート参照)。

(高橋淳)

(ロシア、カザフスタン、トルクメニスタン、イラン、アゼルバイジャン)

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