産業機械の国内受注が好調、国外は振るわず

(ドイツ)

デュッセルドルフ発

2018年11月14日

ドイツ機械工業連盟(VDMA)は11月5日、産業機械の9月までの受注動向を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。それによると、2018年1月から9月までの合計の受注額は前年同期比(実質)で6%伸長している。そのうち、第3四半期は前年同期比で3%増加し、特に国内が好調で前年同期比で8%増を記録した(表参照)。一方、国外需要は1%の増加にとどまった。ユーロ圏内からの受注は3%の増加、非ユーロ圏からの受注は1%の増加だった。

直近の受注動向を見ると、9月は大規模な投資があった影響で、国内受注が前年同月比で6%の成長を記録した一方、国外受注は2%の減少に転じ、全体では前年と同水準にとどまった。VDMA主任エコノミストのラルフ・ビーヒャース氏は、「ドイツの産業機器メーカーは、不安定な国際政治情勢や貿易制裁の発動、保護主義的な動きなどに起因する投資家の不安心理を感じ取っている」と指摘している。

表 ドイツの産業機械受注動向(前年同期比、実質)

なお、VDMAのカール=マーティン・べルカー会長は11月7日、米中間選挙に関して貿易問題の進展を望むコメントを発表している(2018年11月9日記事参照)。

(ベアナデット・マイヤー、森悠介)

(ドイツ)

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