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EU、ブレグジット後の輸入関税割当について合意

(EU、英国)

ブリュッセル発

2018年11月02日

EUは10月31日、英国のEU離脱(ブレグジット)以降にEUとして適用する関税割当取り決め(TRQ)のスケジュール案に合意した。同スケジュール案は今後、欧州議会の承認を経て法的効力を持つことになる。

EUによれば、ブレグジットはEUと英国の関係のみならず、EUがWTOの枠組みで合意している多国間関係にも影響を及ぼす。その一例として注目されているのが、EUが対外的に認めている関税割当取り決め(TRQ)への対応だ。

農林水産品や工業品に関して品目ごとに一定の輸入量を定めて低い関税率を適用するEUの関税割当は、市場規模の大きい英国が離脱することで、TRQに関わる通商上の混乱が懸念されていた。EUの農業生産者団体などからは、英国と適切にTRQの案分調整を行わない場合、ブレグジット後に英国市場で吸収されない余剰品がEU27カ国に流入するリスクが指摘されていた。

発表によれば、過去の貿易動向(実績)に基づいて既存の割当枠をEU27と英国で案分するかたちで調整する。EUは今後、個々のTRQについてWTO加盟国と協議することとなる。

WTO加盟国との交渉は不透明

EUは、ブレグジットを見据えた英国とのTRQの案分調整について、WTOの枠組みでWTO加盟国と交渉を開始することを6月26日に決定しているが、WTO加盟国との交渉がブレグジットまでにまとまらない場合に備え、同時並行でブレグジット後のTRQの輸入量を一方的に調整するEU法の改正提案の審議を進めていた。EU理事会は「既存の多国間通商システムの分かりやすさ、予見性を維持する観点から、やむを得ず一方的に進める必要がある」との見解を述べている。

WTO加盟国との交渉に関しては、欧州議会によれば、10月に開催された物品市場アクセス委員会の場で、複数の加盟国から英国との案分の方式および輸入量実績データの正確性についての懸念が示されている。英国が7月24日にWTO事務局に提示した関税率や関税割当取り決めスケジュールについても、複数のWTO加盟国が承認しなかったことで不透明な状況に陥っている(2018年10月29日記事参照)。

(前田篤穂)

(EU、英国)

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