広東省政府、スイスのABBと戦略的協力を推進

(中国)

広州発

2018年11月21日

広東省政府は11月13日、スイス重電メーカーのアセア・ブラウン・ボベリ(ABB)グループと戦略的協力枠組み協議を締結した。広東省の馬興瑞省長、ABBグループのウルリッヒ・シュピースホーファー最高経営責任者(CEO)が調印した。電気、エネルギー、先端製造、新エネルギー車、軌道交通、スマートシティーなどの分野で協力を推進する。

調印に先立ち行われた会見で、馬省長は「広東省は開放拡大について習近平国家主席が述べた内容を実施するため、中央政府の計画に照らし、『広東省のさらなる対外開放の拡大と外資の積極的利用に関する若干の政策措置』(2018年9月26日記事参照)を修正するなどの措置を取ってきた。広東省は質の高い経済発展への転換に向けた重要な段階にあり、その市場の潜在力は巨大である。ABBを含む外資系企業の広東省での発展にとって、大きなチャンスだ」とした。

シュピースホーファーCEOは「ABBグループと広東省は良好な協力関係を維持しており、今回の戦略的協力枠組み協議を契機に、ABBグループの技術面での優位性を発揮し、広東省のエネルギー構造の最適化、産業構造の転換・レベルアップの推進のために、さらにスマート化された解決案を提供し、広東省の質の高い経済発展の手助けをしたい」とした。

上海には最先端のロボット工場

ABBグループは中国内に60を超える拠点を有し、広東省では広州市、深セン市、東莞市などに進出している。10月27日には上海市政府と戦略的協力についての覚書(MOU)を交わし、1億5,000万ドルを投じて最先端の産業用ロボット製造工場を設立するとしている。

(河野円洋)

(中国)

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