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外貨建て支払い禁止の適用に残る懸念

(トルコ)

イスタンブール発

2018年10月15日

官報のコミュニケ(第2018-32/51号、2018年10月6日付)で、通貨トルコ・リラの価値の保護を目的とした法令第32号(官報第2008-32/34号)の改正が行われ、例外事項が発表された。同法は不動産やリース市場などにおける外国通貨建てによる契約および支払いを禁止したが、その適用範囲が不明瞭だった(2018年9月25日記事参照)。同コミュニケによると、不動産、リース市場における外国通貨建てによる契約および支払いを除き、外資系企業の雇用、サービス契約はおおむね除外されるもようだ。

外資には配慮も

今回発表されたコミュニケによると、トルコに居住する非トルコ国籍保有者および外国法人の支店、代理店、オフィス、駐在員事務所、外資が直接・間接的に50%以上の株式を保有する法人、フリーゾーン(FZ)入居企業(FZの活動に限定)との雇用や、サービス契約は、外国通貨建てによる契約および支払いが可能になる。また、トルコ国外での活動におけるサービス契約においても、輸出、トランジット貿易、輸出と見なされる販売、納品、外貨収益となるサービス契約、電子通信などが同様に可能とされる。

そのほか、例外事項とされている項目は、次のとおり。(1)造船、修理、メンテナンスにかかわる請負契約、(2)車両・重機以外の動産の販売、賃貸契約、(3)海外で生産されたソフトウエアの販売、ハードウエアおよびソフトウエアのライセンス契約、サービス契約、(4)ファイナンスリース契約で、船舶にかかわるものおよび法令第32号規定内での外国からの融資、国内の融資による契約、(5)公的機関および国軍基金が当事者となる契約(不動産の販売・賃貸を除く)、(6)公的機関による外国通貨建ての入札、契約(不動産の販売・賃貸を除く)、(7)国庫・財務省が銀行を当事者として行う契約(公的融資債務管理法第4749号の範囲内)、(8)資本市場商品の形成および発行、売買に関する契約(資本市場法第6362号の範囲内)、(9)トルコの民間航空会社に関連する各種サービス契約(不動産の販売・賃貸、雇用を除く)。

不動産市場はトルコ・リラ建てが原則

他方、トルコ居住者による不動産の売買・賃貸契約(FZ内を含む)、車両、重機の販売・賃貸契約および建設請負契約(例外事項を除く)は、予定どおり9月12日から30日以内の移行期間を経て、トルコ・リラ建てに修正する必要があった。ただし、車両、重機の賃貸契約に関しては9月13日以前に締結された契約は対象外となる。

また、例外事項に含まれなかった契約における外国通貨からトルコ・リラへの換算は、当事者同士の合意か、合意が成立しなければ2018年1月2日付中央銀行発表の実効為替レート(売り)を基に算出した金額に国家統計局(TUIK)発表の消費者物価指数の毎月の変化率を加味することで決定される。

同コミュニケは即日発効した。なお、その内容は、当地専門家の間でも難解とされる部分も多く、適用に関して解釈が分かれる可能性もあるので注意が必要だ。

(中島敏博)

(トルコ)

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