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欧州委、対ベトナム貿易・投資協定の署名・締結を提案

(EU、ベトナム)

ブリュッセル発

2018年10月18日

欧州委員会は10月17日、「EU・ベトナム貿易協定」「EU・ベトナム投資保護協定」のそれぞれについての署名・締結をEU理事会(閣僚理事会)に対して提案した。EU理事会が承認した場合、貿易協定については、欧州議会の承認を経て発効する。投資保護協定については、欧州議会承認に加えて、EU加盟各国による批准手続きを経て発効する見通しだ。

ASEM開催をにらみ、対アジア通商戦略を積極化

欧州委によれば、EU・ベトナム貿易協定は最終的に双方の貿易に課されている関税の99%を撤廃するとしている。ベトナム側は、同協定の発効と同時にEUからの輸出のうち65%の関税を即時撤廃する予定で、その他の品目についても段階的に軽減され、10年程度の期間で撤廃される見通しだ。

また、同協定は関税分野だけでなく、EU側で認められている169産品の地理的表示保護(フランスの「ロックフォールチーズ」やスペインの「リオハワイン」など)についても、ベトナム側での保護が認められることになるほか、ベトナムの政府機関や国営企業などの公共調達に際し、ベトナムの国内企業と同等の参画機会がEU企業にも認められるなど、非関税分野でもEU側の経済的利益があるとしている。

また、同協定は「労働者の権利保護」「安全性」「環境保護」「消費者保護」などについても、双方が最高水準の保護基準をもって対応を行うとしている。例えば、「労働者の権利保護」では、ILOの基本原則の尊重および効果的な実施を双方が約束した。

他方、EU・ベトナム投資保護協定では、EU側が交渉において重視した「投資裁判所システム(ICS)に基づく紛争解決手続き」(2016年2月8日記事参照)が導入されている。ベトナムとの関係では、21のEU加盟国が(2国間ベースの)「投資保護協定」を締結しているが、今回の「EU・ベトナム投資保護協定」が発効すれば、それらは置き換わるという。

欧州委のジャン=クロード・ユンケル委員長は、10月18~19日開催のアジア欧州会合(ASEM)に先立って、今回の対ベトナム貿易・投資協定の署名・締結を提案することで、「アジア諸国との開かれた通商関係を重視する方針を明らかにする狙いがある」としている。10月15日には、EU理事会が対シンガポール貿易・投資協定の署名を承認(2018年10月16日記事参照)するなど、EU側はASEMを意識し、対アジア通商協定の推進を積極化している。

なお、EU・ベトナムの貿易協定および投資保護協定のテキストは、10月18日現在、欧州委ウェブサイトで「2018年8月時点版」が公開外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますされている。

(前田篤穂)

(EU、ベトナム)

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