ドンタップ省が投資誘致関連会議をホーチミンで開催

(ベトナム)

ホーチミン発

2018年10月05日

ベトナム南部メコンデルタに位置するドンタップ省人民委員会は9月27日、ホーチミン市内でオーストラリア商工会議所(AUSCHAM)と共催で投資促進協力会議を開催した。同省では5月27日にオーストラリア政府支援によるカオライン橋が開通し、ホーチミン市からの所要時間がフェリー利用時の4時間半から3時間程度に短縮された。同省はビジネス環境の改善にも取り組み、ハイテク農業をはじめとした分野への投資促進に期待を寄せる。

オーストラリア商工会議所と共催、投資の伸びに期待

会議には共催団体のオーストラリア商工会議所のほか、農業農村開発省、計画投資省、交通運輸省といった中央省庁、ドンタップ省とその周辺省の幹部、在ベトナム外国機関、両国の関連企業などが出席した。オーストラリア商工会議所は、会員企業がドンタップ省への投資手続きを進める途中で幾つか問題が生じたものの、同省が問題の解決に大変協力的だったことを紹介した。ドンタップ省担当者は、法人税などの優遇措置(プロジェクト内容および地域に応じて減免)や職業訓練資金の支援、同省サデック市、カオライン市から河川経由で、ホーチミン市のカットライ港やサイゴン港、バリア・ブンタウ省のカイメップ・チーバイ港、カントー市への輸送が可能といった物流面の優位性を説明し、投資を呼び掛けた。

同省計画投資局によると、省内には現在21社の外資企業〔オーストラリア、米国、フランス、シンガポール、中国、台湾、日本(1社)〕が進出し、産業分野はプラスチック、衣料品、靴、家畜・水産用飼料、食品製造など。同省への外資系企業進出はまだ少ないものの、ベトナム商工会議所(VCCI)と米国国際開発庁(USAID)が実施するベトナム各省・都市競争力指数(PCI:Provincial Competitiveness Index)のランキング(2017年)では、前年に続き3位(2018年4月9日記事参照)と高い評価を得ている。

(小林亜紀、ダン・ティ・ゴック・スオン)

(ベトナム)

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