ケニア航空がニューヨーク直行便を就航

(ケニア、米国)

ナイロビ発

2018年10月31日

ケニア航空は、ナイロビ~ニューヨーク間に定期直行便を就航した。東アフリカの航空会社が米国に直行便を就航するのは、エチオピアに続いて2番目だ。同航空は10月28日、ウフル・ケニヤッタ大統領がナイロビのジョモ・ケニヤッタ国際空港からニューヨークのジョン・F・ケネディ国際空港に向けて離陸するボーイング787-8の第1便を見送る様子や、同便がニューヨークに着陸する動画を公式ツイッターで公表し、「歴史的な瞬間」とした。

一方、約15時間におよぶフライトが客室乗務員の労働環境を阻害するとし、同航空の労働組合は経営陣との話し合いを続けている。ナイロビ発ニューヨーク行きは15時間のフライトで、毎日の運航が予定されている。午後11時25分ナイロビ発、ニューヨークに翌日午前6時25分到着だが、曜日によりフライト時間は異なる。ニューヨーク発ナイロビ行きも毎日運航で、ニューヨーク正午発、翌日午前10時30分にナイロビ着、飛行時間は14時間30分の予定だ。

東アフリカのハブを目指すケニアにとって、ニューヨーク直行便は悲願だった。8月には、ケニヤッタ大統領が中国・アフリカ協力フォーラム(FOCAC)出席を控える多忙なスケジュールをぬって、トランプ大統領を訪問し、首脳会談で直行便就航についても意見を交わした(2018年9月5日記事参照)。ケニアから米国への輸出額は、2007年の2億8,900万ドルから2017年には4億5,000万ドルに増加し、パキスタンとウガンダに次ぐ輸出先3位だった。業界団体の代表によれば、直行便による時間短縮で切り花など生鮮品の輸出増加が期待される、としている。

(久保唯香)

(ケニア、米国)

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