ワタラ大統領が習国家主席と会談、「一帯一路」協力の覚書

(コートジボワール、中国)

アビジャン発

2018年09月07日

中国・アフリカ協力フォーラム(FOCAC、9月3~4日)出席のため、中国を訪問したコートジボワールのアラサン・ワタラ大統領は8月30日、中国の習近平国家主席と会談した。会談では、気候変動やテロ対策などの分野での協力を確認したほか、全面的戦略パートナーシップを強化することでも一致した。

首脳会談後には、覚書を10本結んだ。内容は、アビジャン国際空港拡張計画、コートジボワール軍の情報システム整備、西部サンペドロでの火力発電所建設といった国家プロジェクトに関する合意のほか、コートジボワール経済財政省と中国輸出信用保険の協力覚書やコートジボワール商工会議所と中国電化製品輸出会議所の協力覚書など。また、中国が進める「一帯一路」構想に関する覚書では、同構想に対するコートジボワールの協力姿勢が示された。

ワタラ大統領の今回の訪中は滞在期間が8日間と長く、閣僚や財界の有力者18人が随行している。FOCACに合わせてアフリカから多くの首脳が中国を訪れている中、ワタラ大統領はアフリカ首脳陣で最初に北京入りして習国家主席と会談するなど、中国重視の姿勢を鮮明にしている。コートジボワールにとって中国は最大の輸入相手国であるほか、2017年の投資額(認可ベース統計)でも3位に入る。インフラ開発などでもその存在感は増しており(2018年8月8日記事参照)、「一帯一路」構想への協力などを通じて、両国関係がさらに強化されそうだ。

(岡崎太)

(コートジボワール、中国)

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