インフラで中国が存在感、アビジャンで新たに橋建設へ

(コートジボワール)

アビジャン発

2018年08月08日

中国建築(CSCEC)がアビジャン市内に建設する自動車専用橋の「第4の橋」(仮称)の起工式が7月30日に行われた。開通は2020年8月の予定で、政治・経済の中心プラトー地区と市内最多の人口と大規模な工業団地のあるヨプゴン地区を結ぶ。開通後は1日7万台の利用が見込まれ、交通の分散による渋滞緩和が期待される。なお、事業費の1,420億CFAフラン(約284億円、1CFAフラン=約0.2円)は、アフリカ開発銀行(AfDB)の融資と政府の資金で賄われる。

中国は、アビジャン市郊外で競技場建設も手掛けている。2021年に開催されるサッカーのアフリカネーションズカップを念頭に置いた施設で、2019年中の完成が見込まれている。敷地面積は20ヘクタール、収容人数は約6万人で、総事業費630億CFAフランは中国政府が寄付した。

中国はこれまでもアビジャン郊外の高速道路建設や光ファイバー網の敷設などに関わっており、2017年の直接投資額(認可ベース)で3位となっている。また貿易でも中国はコートジボワール最大の輸入相手国だ。

2018年は中国とコートジボワールの国交樹立35周年の節目でもあり、インフラへの関与を通じて、西アフリカの玄関口コートジボワールの中国の存在感が一層高まりそうだ。

中国はコートジボワールのほかにも西アフリカ諸国との関係強化を図っている。5月には台湾と断交したブルキナファソと国交を樹立し、7月下旬には習近平国家主席がセネガルを訪問(2018年5月25日記事7月30日記事参照)、セネガルは「一帯一路」構想に協力する文書に署名している。

(岡崎太)

(コートジボワール)

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