NTTコム、優良スタートアップ発掘イベントを開催

(インドネシア)

ジャカルタ発

2018年09月10日

NTTコミュニケーションズは8月28日、優良スタートアップ企業の発掘イベント「スタートアップチャレンジ」をインドネシアの首都ジャカルタで開催した。5分間のプレゼンテーションで事業の有望性を競うピッチコンテストには、あらかじめ選定された10社のスタートアップが参加した。このうち、農家、土地所有者、投資家をインターネットでマッチングする事業を展開する現地のiGrow Resources Indonesiaが優勝した。本イベントがジャカルタで開催されるのは2度目で、2018年中にマレーシアとベトナムでも同様のイベントが行われる予定。

今後の注目分野は物流、健康、教育など

基調講演にはアイルランガ工業相が登壇し、4月に発表したデジタル経済時代への対応策である「メーキング・インドネシア4.0」に関し、政府が取り組む10の優先事項(2018年4月12日記事参照)について、あらためて説明した。

続いて登壇した、インドネシアエンジェル投資家ネットワーク(ANGIN)のデビッド・ソウカシン・ディレクターは、この5年間でコワーキングスペースが次々にオープンし、シリコンバレー発の有力なアクセラレータープログラムが実施されるなど、ジャカルタのスタートアップを取り巻く環境が大きく改善していることを強調した。

その後のパネルディスカッションでは、今後の有望な事業分野について討議が行われた。パネリストを務めた地場eコマース大手トコペディアのヘルマン・ウィジャヤ・エンジニアリング担当副社長は、新たなユニコーン企業が生まれる分野として、物流、健康、教育などに期待している、とコメントした。

同イベントには、ジェトロ・イノベーション・プログラム(JIP)事業の一環として、日本企業2社も参加した。地震速報装置・システムを展開するチャレンジと、多言語医療相談のアプリケーション「Ur Doc」を展開するサーティーフォーがショートプレゼンテーションを行った。

写真 ピッチコンテストで事業紹介する日本企業(ジェトロ撮影)

(山城武伸、亀田周)

(インドネシア)

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