エクソンモービル、広東省で石油化学コンプレックス建設へ

(中国)

広州発

2018年09月27日

石油大手の米エクソンモービルは9月5日、中国広東省での石油化学プロジェクトなどを発表した。9月6日付「南方日報」によると、5日に広州市で開催された広東省との枠組み協議の調印式に、ダレンウッズ・エクソンモービル董事長兼最高経営責任者(CEO)、李希・広東省書記、馬興瑞・広東省長らが出席した。

枠組み協議には、同省恵州市での数十億ドルの石油化学コンプレックス(注)建設などが盛り込まれている。(1)年間120万トンのエチレンの生産能力を持つ水蒸気分解装置(スチームクラッカー)、(2)高性能のポリエチレン生産ライン2本、(3)高性能のポリプロピレン生産ライン2本も含まれ、2023年に稼働の見込み。

エクソンの中国での大型投資は、11年前の福建省泉州市における中国石油化工、サウジアラビア国営石油会社サウジアラムコとの合弁プロジェクトにさかのぼる。同プロジェクトはエクソンが中国で運営する唯一の石油化学プロジェクト(「21世紀経済報道」9月12日)。今回の投資は、中国での化学品の需要拡大を見据えたもので、広東省における長期投資の第一歩、とダレンウッズ董事長兼CEOは語った。

広東省では7月9日に、ドイツ化学大手BASFが同社にとって世界3番目の生産規模となる化学品統合生産拠点の建設計画を発表したばかり(2018年7月26日記事参照)。

(注)石油精製、石油化学製品の製造などを行う複数の設備の集合体。

(黄冬瑩)

(中国)

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