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ウラジオストクとカリーニングラードで新しい船舶登録制度を創設

(ロシア)

欧州ロシアCIS課

2018年08月10日

プーチン大統領は8月3日、ロシア極東ウラジオストクと北西連邦管区のカリーニングラードで、外国法人所有の船舶などに対しロシア船籍を付与する新しい船舶登記簿制度を創設する法令に署名した。政府はロシア産資源の輸送をロシア船籍に限定する方針を打ち出しており、外国企業が新制度を利用し自社船舶についてロシア船籍を取得する場合、一定額の投資を義務付けられることになる。

署名したのは連邦法第296号-FZ(2018年8月3日付)「連邦法『カリーニングラード州および沿海地方域内における特別行政区について』および連邦法『国際企業について』の採択に関連したロシア公開船舶登記の創設に関するロシア連邦商業航海基本法の修正について」。ロシアには現在、a.国家船舶登記、b.小型船舶登記、c.裸用船(注1)登記、d.ロシア国際船舶登記、e.建造中船舶登記、の5つの船舶登記制度があり、今回新しく「ロシア公開船舶登記」を創設する。同制度の登記対象船舶は、a.ウラジオストク(ルースキー島)とカリーニングラード(オクチャブリ島)に創設された特別行政区(SAR、2018年8月9日記事参照)の登録法人が商業目的で利用する船舶、b.非商業目的で利用されるスポーツ用帆船、遊覧船の小型船舶。裸用船の登記については連邦法「国際企業について」に基づき傭船者(法人であること)が国際企業としての認定を受ける必要がある。ロシア公開船舶登記に登記された船舶に関しては、船員の国籍制限(注2)の対象外となる。船舶登記はウラジオストク港およびカリーニングラード港で実施され、登録に際して船舶の提示もしくはロシア領内への回航は不要となる。

SAR制度を利用することにより、外国法人はロシア国内で非居住者として外貨やルーブルの決済を制限なく行うことができる一方、5,000万ルーブル(約8,500万円、1ルーブル=約1.7円)以上の投資を義務付けられる。政府は北極海航路を経由したロシア産エネルギー資源輸送をロシア船籍のみに限定する方針を打ち出しており(2017年11月21日記事参照)、仮に関連する海運会社が制度の利用を検討する場合は、併せてロシア国内への投資を求められることになる。施行は公布から180日後で、2019年2月の予定。

(注1)海運会社が船主から賃借した船舶。

(注2)ロシア船籍船について、外国籍および無国籍者は、船長、船長の上級補助員、上級機関員、無線員になれない、と定められている。

(高橋淳)

(ロシア)

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