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コンテ首相、TAPガスパイプラインの実現に意欲

(イタリア、米国、アゼルバイジャン)

欧州ロシアCIS課

2018年08月02日

イタリアのジュゼッペ・コンテ首相は7月30日、米国の首都ワシントンでトランプ大統領と会談。共同記者会見でイタリアのエネルギー政策に触れ、アゼルバイジャン産の天然ガスをトルコ、ギリシア、アルバニアなどを経由しイタリアに輸送するトランスアドリア・パイプライン(TAP)の実現に向け強い意欲を示した。

TAPはアゼルバイジャンの首都バクーを起点にアナトリア半島(トルコ)、バルカン半島(ギリシアなど)、アドリア海を経由しイタリア南部プーリア州に至る「南部天然ガス輸送路」の一部で、トルコ・ギリシア国境からイタリアまでの区間878キロ(図参照)。2020年の完成を目指し、バクーからトルコ中部までの区間は2018年6月に開通している(2018年6月14日記事参照)。EUはロシアに依存する天然ガスの調達先の多様化を図るため、同輸送路事業を資金面などで積極的に支援。カスピ海沿岸のトルクメニスタンやカザフスタン産の天然ガス輸送も視野に入れている。

図 南部天然ガス輸送路

コンテ首相はトランプ大統領との会談で、「TAP事業はイタリア、欧州南部、地中海地域のエネルギー供給の点で戦略的に重要であり、米国から戻り次第速やかに関係閣僚と協議し、問題を避けることはせず、パイプライン敷設予定地を訪問し地域の市長や住民と議論して解決策を見いだしたい」と、自ら積極的に関与する姿勢を示した。

トランプ大統領は価格面での競争を歓迎

一方、トランプ大統領はTAP事業について、「競争力のあるパイプラインになるよう希望する」と発言。米国がEUとの間で欧州各地に9~11カ所の(米国産を念頭とする)液化天然ガス(LNG)受け入れ基地をEU側の負担で建設することで協議していると述べ、米国産LNGの欧州向け輸出を増加させることを目指す(2018年7月17日記事参照)と同時に、TAPで輸送する天然ガスと価格面で競い合っていく方向性を示した。

南部天然ガス輸送路事業を積極的に推進するアゼルバイジャンのメディアは今回のトランプ大統領の発言について、「米国、TAP事業を支持」(インターネットメディア「デイリー・アズ」7月31日)、「トランプ、イタリアがTAPを建設できるよう希望」(「トレンド通信社」7月31日)などと概して好意的に報道している。

(高橋淳)

(イタリア、米国、アゼルバイジャン)

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