テンセント、重慶市に中国西南エリア本部を設置

(中国)

成都発

2018年08月30日

中国インターネット大手のテンセント(本社:広東省深セン市)は8月23日、重慶市で行われた第1回中国国際スマート産業博覧会(智博会)の開幕式(2018年8月29日記事参照)で、2018年内に中国西南部のエリア本部を重慶市に設置することを発表した。また、30億元(約480億円、1元=約16円)を投資し、クラウドコンピューティングデータセンターの第2期工事を同年内に着工することも併せて発表した。

第2期クラウドコンピューティングデータセンターも年内着工

テンセントのポニー・マー(馬化騰)最高経営責任者(CEO)は開幕式でのあいさつの中で、「重慶市の各産業のデジタル化のモデルチェンジやレベルアップの手助けを行い、最も効果的なデジタルインターフェースと豊富なデジタルツールを提供するため、重慶市政府や企業とともにデジタルエコシステムを立ち上げ、スマート産業のイノベーションと発展を推進したい」と述べ、重慶市のスマート産業発展に意欲を示した。

同社は2013年に重慶市に進出し、重慶市政府との間で2015年にスマートシティーの推進に係る戦略的提携を交わしたり、第1期のクラウドコンピューティングデータセンターを建設したりしている。2018年4月にはテンセントクラウドのスーパーコンピュータセンターの設立契約を結ぶなど、これまでもさまざまな提携を行ってきた。重慶市にテンセントの西南エリア本部が設置されることで、同市や、同じくビッグデータ産業に力を入れている貴州省を中心とした、中国西南地域発のスマート産業の今後の発展に期待が寄せられる。

(田中琳大郎)

(中国)

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