マルフリギが米牛肉加工大手の買収を完了、世界2位のメーカーに

(ブラジル)

サンパウロ発

2018年06月12日

ブラジル食肉加工大手のマルフリギは6月6日、米牛肉加工4位のナショナル・ビーフ・カンパニー株式の51%買収を完了した発表した。

マルフリギは4月時点で、ナショナル・ビーフ株式の51%を9億6,900万ドルで買収すると発表していた。しかし、ナショナル・ビーフについては2008年にブラジルのJBSが買収を試みたものの、米司法当局の差し止めにより実現しなった経緯があり、今回の買収成立には米司法当局の承認が関門となっていた(2018年4月17日記事参照)。この承認は6月5日に得られたもようだ。

今回の買収額9億6,900万ドルには、オランダ系農業融資機関であるラボバンクが幹事銀行としてファイナンスを行い、ブラジル金融機関大手ブラデスコ銀行とオランダ系ING銀行も同ファイナンスに加わったとしている。

マルフリギはブラジル2位の牛肉加工会社で、今回の買収完了により合計売上高は130億ドルに達し、生産能力ベースでブラジルJBSに次ぐ世界2位の牛肉加工会社となった。一方、ナショナル・ビーフの輸出売上高の約半分は日本向けで、高級牛肉の輸出で日本市場を熟知している。

(大久保敦)

(ブラジル)

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