第4回東方経済フォーラムの4テーマが決定

(ロシア、中国、北朝鮮、日本)

欧州ロシアCIS課

2018年06月29日

ロシア政府要人が出席するイベントの運営機関「ロスコングレス」は6月27日、9月11~13日にウラジオストクで開催される「第4回東方経済フォーラム」のタイトルとテーマを発表した。タイトルを「極東:拡大する可能性の範囲」とし、4つのテーマが設定された。各テーマと内容は次のとおり。

  1. 「投資家支援制度:次の歩み」:優先的社会経済発展区域(TOR)やウラジオストク自由港制度などの投資奨励策や投資家保護策、中小企業支援やハイテクプロジェクト、極東でロシア初となるオフショア金融センター創設の可能性、ロシア極東連邦構成体の投資環境向上。
  2. 「極東の産業優先分野」:ロシア極東の主力産業である木材加工、農業、漁業、石油・天然ガス加工、観光、港湾インフラ開発、鉱物資源採掘・加工、地質探査の分科会を予定。
  3. 「グローバルの極東:国際協力プロジェクト」:ロシア極東と周辺諸国との経済協力の将来性、アジア太平洋地域とロシア極東の輸送路開発の重要性、ウラジオストクでの国際医療クラスターの創設。
  4. 「人々の生活条件の創出」:人口問題、保健、教育、住環境、文化や都市環境、労働市場や移住促進政策「極東の1ヘクタール」。

ロシアと外国の企業関係者が参加するビジネス対話なども例年どおり実施される。同フォーラムにはプーチン大統領が2015年の第1回から毎年出席しているほか、安倍晋三首相も2016年、2017年と連続して参加している。2018年の第4回フォーラムには、中国の習近平国家主席(2018年6月14日記事参照)や北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長らが正式に招待されている。

(注)ロシア国籍所有者にロシア極東の政府所有の土地を無償で5年間提供するもの。

(高橋淳)

(ロシア、中国、北朝鮮、日本)

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