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鉄鋼・アルミ関税賦課、下院超党派が製品別適用除外制度の改善求める

(米国)

ニューヨーク発

2018年05月14日

超党派の下院議員39人は5月7日、1962年通商拡大法232条に基づく鉄鋼・アルミニウムへの関税賦課について、商務省の製品別適用除外制度(注)の改善を求める書簡PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)をウィルバー・ロス商務長官に送付した。商務省の申請書類の審査時間が長く、中小企業を中心とした製造企業に多大な負担が及んでいるとした上で、具体的な改善策を提案している。

申請完了日を関税還付の起点日にするよう要請

まず、適用除外が認められた製品に対する関税還付期間の起点日を、適用除外の申請完了日に変更するよう求めている。現状では、「パブリックコメントに付された日」が払い戻し期間の起点日になっている。商務省は、企業からの申請を受理した後、申請書類の内容を審査した上で、パブリックコメントのウェブサイトに申請書類を掲載している。

申請がされても、この審査が終わらなければパブリックコメントの期間が開始されず、それまでに支払った関税は払い戻しの対象にならない。レターは「関税払い戻しの対象期間を申請日まで遡及(そきゅう)することで、申請書類の審査の過度な遅れに直面している企業を救済すべき」とした。

パブリックコメントのウェブサイト(鉄鋼:BIS-2018-0006外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます、アルミニウム:BIS-2018-0002外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)には、5月10日現在で、鉄鋼に関しては7,561件、アルミニウムに関しては1,171件のコメントが寄せられている(適用除外申請以外の一般コメントなども含む)。そのうち、ウェブサイトに掲載されてパブリックコメントに付されている適用除外申請の件数は、鉄鋼が2,546件、アルミニウムが202件だった。申請日からウェブサイト掲載までにかかる平均日数を計算すると、鉄鋼が17.8日、アルミニウムが16.7日となっている。なお、現時点で適用除外が認定されたものはない。

大きさの異なる製品も一括して適用除外に

レターではまた、企業負担と商務省の審査時間を削減するために、同じ関税(HTS)コードであれば大きさの異なる製品であっても一括で適用除外を認めることが提案されている。加えて、企業に代わって業界団体が適用除外の申請をすることも可能にすべきだとした。

このほか、企業秘密に関わる情報などを保護する手段について申請者に積極的に通知するほか、金属配合比など適用除外の判断に不必要な情報の提出義務の撤廃を求めている。

申請に関わった企業にヒアリングしたところ、「企業秘密の観点からどの製品情報を申請書に記載していいかの判断が難しく、申請書作成に時間がかかる」「審査官の知識が十分でなく、不必要な情報提供をたびたび求められ、審査に時間がかかる」などの声が聞かれている。

上院財政委員会のオリン・ハッチ委員長(共和党、ユタ州)とロン・ワイデン少数党筆頭委員(民主党、オレゴン州)も、4月19日にロス商務長官に製品別適用除外制度の改善を求める書簡PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)を送付している。また、米国商工会議所やビジネスラウンドテーブル、米国自動車部品工業会(MEMA)などの主要産業団体も同制度の改善を商務省に求めている(ブルームバーグ4月30日)。

(注)製品別適用除外制度の詳細は、2018年3月22日記事3月27日記事を参照。

(鈴木敦)

(米国)

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