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連邦参議院が外国企業による国内企業買収の規制強化を決議

(ドイツ、中国)

デュッセルドルフ発

2018年05月09日

ドイツ連邦参議院は4月27日、対外経済法施行令(2017年7月18日施行)で定めた規制対象となる買収の審査対象を拡大すべきとの決議を採択した。

対外経済法施行令(AWV、2017年8月10日記事参照)は、同55条から59条において、EUおよび欧州自由貿易連合(EFTA)加盟国以外の外国企業が重要なインフラ産業などについて、ドイツ企業の議決権の25%以上を買収・出資する場合、経済・エネルギー省(BMWi)から、国の秩序や安全保障を脅かすか否かの審査を受ける必要があると定めている。

今回、連邦参議院は、この施行令第56条で定めている対象となる案件の外資出資比率を引き下げて規制の実効性を増すべきとの決議を採択した。

決議には「近年、統制経済を敷く国の企業が産業のコア技術や、将来、カギとなる技術だけでなく、重要なインフラ企業までも買収する動きがある」と記載されている。

バイエルン州アウグスブルクには、2016年に中国の美的集団によって買収されたクーカ(KUKA)が本社を構えている(2016年6月20日記事参照)。こうしたことからドイツ主要経済紙「ハンデルスブラット」は、今回の決議の背景には、中国企業によるドイツ先端技術分野の買収への警戒感があると報じている。

決議案を提出したバイエルン州は、案の中で規制対象の出資比率を現行の25%から10%に引き下げるという具体的な数値を盛り込んだが、最終的な決議案では「出資比率を引き下げる」という表現にとどまった。

連邦参議院は各州の代表で構成され、州に関わる法案の提出・審議を行うが、直接選挙で議員が選出される連邦議会に議決の優先権があることから、今回の決議が直ちに2017年7月の施行令を改正することにはならない。

しかし、ドイツ国内には、中国との経済関係を強化する一方で、中国企業の投資拡大に対する警戒感があることもあらためて浮き彫りになったといえる。

(木場亮)

(ドイツ、中国)

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