前大統領補佐官が新首相に就任

(アゼルバイジャン)

欧州ロシアCIS課

2018年04月24日

アゼルバイジャンのイルハム・アリエフ大統領は4月21日、前大統領補佐官(外交政策担当)のノブルス・マメドフ氏を首相に任命した。同大統領は4月11日の大統領選挙で勝利(2018年4月12日記事参照)。4月18日に4期目の任期を開始すると同時に、内閣と政府機構の再編に着手している。

新首相のノブルス・マメドフ氏は1947年生まれの71歳。フランス語が堪能でアリエフ大統領の父であるヘイダル・アリエフ前大統領の通訳などを務めた。2012年からは大統領府副長官、2017年からは外交政策担当の大統領補佐官を務めていた。

主要閣僚は留任

首相以外の外相、経済相、エネルギー相、内務相、国防省などの主要閣僚は留任。政府機構では経済省付属の反独占政策・消費者権利保護局が「消費者市場・反独占管理庁」となり、中央省庁に格上げとなった。著作権庁と特許・商標センターは統合され、「知的財産権庁」が新たに創設。基準・計測・特許委員会が廃止され、権限が関係機関に分散された。また、文化・観光省は文化省と観光庁に分離されている。

在バクーの経済分析関係者はジェトロのインタビュー(4月23日)に対し、「新首相の職歴を見る限り経済や国内政治での経験はゼロに近い。自らのイニシアチブを閣内で発揮するのは難しいだろう」と述べ、引き続きアリエフ大統領が政治・経済政策をリードする体制は変わらないとの見方を示している。

(高橋淳)

(アゼルバイジャン)

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