単一産業都市19カ所をTORに追加指定-2018年末までに100カ所を計画-

(ロシア)

欧州ロシアCIS課

2018年03月23日

政府は3月16日、旧ソ連時代からの「企業城下町」といえる「単一産業都市(モノゴロド)」19カ所を「優先的社会経済発展区域(TOR)」に追加指定した。2018年末までに合計で100カ所近い都市・地域を追加指定する予定。

TOR指定で産業の多角化を図る

今回指定されたTORの地理的内訳は、中央連邦管区4カ所、北西連邦管区3ヵ所、沿ボルガ連邦管区4カ所、ウラル連邦管区2カ所、シベリア連邦管区6カ所(表参照)。いずれも住民の25~50%が単一の企業で働くソビエト型の経済構造となっている。こうした都市はロシア全土に319カ所あり、今回を含め59カ所がTORに指定されている。

表 今回追加指定されたTOR

TORは入居企業に法人税、資産税、土地税と社会保険料率(雇用主負担分)などにつき優遇措置を与える制度(2015年4月14日記事参照)。政府は積極的にTORに指定し、地方政府による企業誘致と企業の投資意欲を活性化させることで、地域産業の多角化を目指している。

(高橋淳)

(ロシア)

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