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ワロン地域政府、新内閣は自由貿易推進派が主体に

(ベルギー)

ブリュッセル発

2017年07月28日

EUカナダ包括的経済貿易協定(CETA)の調印に反対していたベルギー南部ワロン地域政府の首相・閣僚が、7月28日に一新される見通しとなった。新首相をはじめ主要閣僚には自由貿易推進派が就任する。

CETA反対の社会党が下野

ワロン地域(フランス語圏)政府は、CETAの調印にEU域内で最後まで反対し、交渉プロセスの民主的手続きの尊重などを訴えた「ナミュール宣言」を採択した(2017年2月10日記事参照)。ベルギーは連邦制を採用しており、通商協定の署名の承認には、外交などを担当する連邦政府に加えて、貿易などを管轄する「地域政府」と一部の公共事業などを管轄する「共同体政府」の承認が必要となっている(注)。

ワロン地域政府は、中道政党の民主人道主義(cdH)と社会党(PS)の連立だったが、cdHと改革運動(MR)が7月25日、連立政権樹立で合意し、CETAの調印に反対していたポール・マニェット氏が属するPSが連立から外れることとなった。

翌26日に発表された新しい連立内閣では、2閣僚が留任したものの、マニェット氏をはじめ大半の閣僚が交代することになった。6月にPSで起きたスキャンダルも影響し、マニェット氏は7月24日に首相を退くことを表明していた。

新内閣は7月28日にも発足の見通し

新内閣で注目されるのは、首相をはじめ主要閣僚に自由貿易推進派が就任する点だ。

2014年10月から連邦政府の中産階級・自営業・中小企業・農業・社会統合政策相を務め、今回、ワロン地域政府の首相に就任するウィリー・ボルシュ氏(MR)はCETAについて、「最も成功した合意」「中小企業にとって最も重要」と発言しており、自由貿易に対する姿勢はマニェット氏とは正反対だ。

また、副首相兼経済・産業・イノベーション・デジタル相に就任予定のピエール・イーベ・ジュウレ氏(MR)は、2016年10月にワロン地域議会で「CETAの調印承認に反対する動議」に関する投票を行う際に「(CETAを)政治利用している」などとし、動議を批判していた。

新内閣は7月28日の夕方にワロン地域議会で承認され、正式に発足する。

(注)ベルギーには、フランダース、ブリュッセル首都圏、ワロンの3地域政府、およびフラマン語(オランダ語)圏、フランス語圏、ドイツ語圏の3共同体政府がある。フランダース地域政府とフラマン語共同体政府は一体化している。

(大中登紀子)

(ベルギー)

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