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情報乏しく、工夫したビジネス展開が重要-ウズベキスタン・カザフスタンのセミナー開催-

(ウズベキスタン、カザフスタン)

欧州ロシアCIS課

2016年08月02日

 中央アジアにおけるボリュームゾーンを対象としたビジネスに関心が高まる中、ジェトロは7月19日、「ウズベキスタン・カザフスタンビジネスセミナー」を東京で開催した。両国とも情報入手が困難なため、ビジネスは容易ではない。特に、ウズベキスタンは外貨交換規制が厳しいため、その対策が重要となる。

<カザフスタンはビザなしで出張可能>

 セミナーでは、ジェトロ・タシケント事務所の下社学所長が、カザフスタンとウズベキスタンの経済とビジネス事情について以下のとおり説明した。

 

 カザフスタンは資源が豊富で、石油や天然ガスの収入が多く、1人当たりGDPは約1万ドルに上る。20176月から3ヵ月間、首都アスタナで「未来のエネルギー」をテーマに国際博覧会(万博)が開催される予定だ。なお、日本人は15日間までの滞在ならビザが不要で、出張しやすい(2014年6月24日記事2015年7月14日記事参照)。

 

 ウズベキスタンも豊富な資源を持つが、輸送手段が限られているため、経済成長への貢献度は限定的だ。しかし、ウズベキスタンは中央アジアで最大の人口(約3,100万人)を誇る。1人当たりGDP2,000ドル程度だが、首都タシケントに限れば、所得水準は全国平均の23倍あると感じる。

 

<ウズベキスタンの課題は外貨交換と送金>

 両国でのビジネス展開は容易ではない。情報が少なく、詳細な貿易統計を入手するのにも苦労が伴う。特にウズベキスタンは、二重内陸国(注)で物流コストと時間がかかる。ドルと現地通貨スムが並行して使用される上、スムを交換する際には公定レートと闇レートが存在する。

 

 日本からウズベキスタンに商品を売る際、現地で販売して、利益をドルなどのハードカレンシー(国際決済通貨)に交換して送金することになるが、交換は容易でない。まず、輸入者が外貨交換の免許を持っているか、年間の交換可能額に収まっているかを確認する必要がある。交換可能額の上限に届いていなくても、当局の判断で交換ができない場合がある。消費財販売ビジネスを行っている企業は、ウズベキスタンと同国以外の国に分けて送金するなどの工夫をしており、柔軟な対応ができる代理店を選ぶことが重要となる。

 

<ビジネスの成功にはまずパートナー選びを>

 続いて、ジェトロのBOP/ボリュームゾーン・ビジネス支援サービス事業でウズベキスタンのビジネスコーディネーターを行っているムラト・ガニエフ氏が、ウズベキスタンのビジネスの現状と参入のポイントについて講演した。

 

 ウズベキスタンの主要産業は石油・ガス関連、化学、鉱物採掘のほか、農業機械、自動車、建設資材、電線ケーブル、繊維、果物・野菜など多岐にわたる。世界銀行のビジネス環境ランキング「Doing Business 2016」によると、2016年は起業のしやすさで169ヵ国中42位と、2015年の65位から上昇している。

 

 ウズベキスタンで成功するには、企業訪問をし、良いパートナーとなる取引先を見つける必要がある。その上で、金融スキーム、商品の取引条件、公的部門との協力、入札情報の入手や、行政手続きに詳しい現地の人脈の確保など、細かい点までパートナーと相談して決めることが重要だ。

 

 このほか、カザフスタンで医薬品、化粧品、健康食品の輸入・卸売りのほか、子会社を通じ健康食品の生産に従事する大手企業アクニエット・ファーマシューティカルズと、同社の子会社で国内各地でドラッグストアを展開するユーロファーマの代表者が、それぞれの事業概要を説明した。関心のある日本の商品として、アクニエットは医療機器、医療用具、女性用衛生用品、体温計、スポーツ用品など、ユーロファーマは医薬品のほかサプリメント、化粧品、健康機能商品、紙おむつ、子供用品、リハビリ・介護用品、日用雑貨などを挙げた。

 

(注)内陸国のうち、国境を接する全ての国が内陸国である国。海に出るために少なくとも2つの国境を越えなければならない。

 

(浅元薫哉、芝元英一)

(ウズベキスタン、カザフスタン)

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