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技術規則は34分野が策定済み−関税同盟の規格認証制度(1)−

(カザフスタン、ロシア、ベラルーシ)

モスクワ事務所

2014年06月25日

ロシア、ベラルーシ、カザフスタンの3ヵ国で構成される関税同盟の規格認証分野では2012年から段階的に、国内の規格認証制度から関税同盟内の統一制度への移行が進んでいる。関税同盟技術規則への移行状況や各種証明書取得手続きはどうなっているのか。ユーラシア経済委員会から講師を迎えて4月23日に開催したセミナーの内容に基づき2回に分けて報告する。前編は、関税同盟技術規則の策定状況について。

<経済統合に伴い技術規則も統一化>
2010年1月、商品の自由な移動を目的としてロシア・ベラルーシ・カザフスタン3ヵ国関税同盟が発足、2012年1月からは関税同盟が発展するかたちで統一経済圏を形成、商品に加え、サービス・資本・労働力の移動の自由化実現に向けて経済統合が進展している(2014年4月8日記事参照)。この一連の動きの中、規格認証分野では関税同盟内で統一技術規則を策定する動きが進行している。

現在、関税同盟域内で流通する製品(ただし、規格認証の対象品目のみ)には、品質と安全性が国家規格に適合しているという規格認証の取得が必要で、商品に認証取得済みマークを表示することになっている。また、輸入通関時には、税関でそれを証明する書類の提出が必要となる。

現行のロシア国内の規格認証制度には、国家標準規格(GOST−R)とGOST−Rから改定された新規格(技術規則:TR)がある。これに加え、2012年2月15日からは関税同盟内で統一的に適用される関税同盟技術規則に基づく規格認証制度の運用が開始されている。

<2014〜2015年に新たに13分野の技術規則が発効>
ジェトロ・モスクワ事務所は4月23日、関税同盟および統一経済圏の常設の執行機関であるユーラシア経済委員会から講師を迎えて、在モスクワ日系企業向けにセミナー「関税同盟内の規格認証分野で今何が起きているのか?−専門家に聞く」を開催、日系企業関係者約60人が参加した。

セミナーでは、ロシア国内制度であるGOST−RやTRから関税同盟技術規則への移行状況や各種証明書取得手続きについて、ユーラシア経済委員会技術規則・認証局適合・認証評価調整課アドバイザーのイリヤ・ノビコフ氏と同局技術規則制度ハーモナイゼーション調整課アドバイザーのウラジミル・シュコリン氏が講演した。

関税同盟技術規則の策定と運用について規定している協定には、「ベラルーシ共和国、カザフスタン共和国、ロシア連邦における技術規則の統一原則および規則に関する協定(2010年11月18日付)」「関税同盟域内における義務的な適合評価(認証)を必要とする製品の流通に関する協定(2009年12月11日付)」「適合評価を実施する認証機関および試験所(センター)の相互承認に関する協定(2009年12月11日付)」がある。

2011年から、関税同盟委員会およびユーラシア経済委員会の中で、統一的な関税同盟技術規則の策定が進行している。技術規則の対象製品リスト(全66分野)については、2011年1月28日付関税同盟委員会決定第526号(2012年11月23日ユーラシア経済委員会評議会決定第102号にて改定)で規定されている。一部は既に策定済みで、今後も段階的に策定されていく予定となっている。なお、同規則の策定、採択、修正、廃止手続きについては2012年6月20日付ユーラシア経済委員会評議会決定第48号で規定されている。

2014年6月16日時点で、66分野のうち34分野の技術規則が策定済みで、うち8分野が2012年に、13分野が2013年に発効済み、10分野が2014年に発効(うち5分野は発効済み、5分野は発効予定)、3分野が2015年に発効予定となっている(表参照)。

また、「合成洗剤と家庭用化学製品の安全性」「塗料の安全性」「肥料に関する要件」「建築物、施設、建材、建築製品の安全性」「アルコール製品の安全性」「たばこ製品」「魚および魚製品の安全性」「化学製品の安全性」「電気設備のエネルギー効率性についての消費者への通報」に関する技術規則の策定が予定されている。

2012〜2015年に発効済み、発効予定の関税同盟技術規則

関税同盟技術規則の発効後に、対象製品は規則に基づく規格認証を取得、該当しない製品は従来どおりGOST−RまたはTRに基づく規格認証を取得することになっている。技術規則の発効に伴い、2009年12月1日付政府決定第982号で規定されているGOST−RおよびTRの対象製品リストから、段階的に重複する製品の削除が行われている。

ただし、関連する技術規則の発効後も、一定の移行期間(通常18ヵ月以内)が設けられており、この期間中は、従来のGOST−RまたはTRに基づく製品と、技術規則に基づく製品の双方が流通することになっている。

技術規則の策定は段階的に行われるため、自社製品に関連のある規則の策定動向を注視する必要がある。完全に適用されるまでの移行期間を考慮し、その間に必要な証明書の取得や流通させる商品へのマークの印刷・表示の準備を進めるなど、事前に対応策を講じることが重要となる。

(宮川嵩浩)

(ロシア・ベラルーシ・カザフスタン)

認証方法には適合証明と適合申告の2種類−関税同盟の規格認証制度(2)−

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