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実効性の確認にはしばらく時間が必要−対日食品輸入の規制緩和−

(EU、ドイツ)

ベルリン事務所

2012年11月09日

EUが10月30日から日本産食品の輸入規制措置を緩和したのを受け、ドイツの輸入検査当局も即日対応した。しかし一部の食品輸入業者は、対象都県とその他道府県の貨物が混載されているために、日本からのコンテナは全数検査されている実態があり、その状況は変わらないだろうとの懸念を示した。一方、手続き費用の低減や輸入許可までの時間短縮に結び付くことを期待する輸入業者もある。

<通関当局は「検査の現場に周知」>
EUは、日本産食品・飼料に対する輸入規制に関するEU実施規則(No.996/2012)を10月30日から施行した(2012年10月23日記事参照)。ドイツ国内の各地の輸入検査当局の担当者に確認したところ、本実施規則は検査の現場では十分周知されているという。

本実施規則により、これまで対象となっていた12都県のうち、福島県を除く11都県においては、放射性物質検査証明を必要とする品目が、従来の全品目から減らされる〔詳細は農林水産省通知(PDF)参照〕。

<全数検査による通関遅れの改善に悲観的な見方も>
サンプル検査について、これまでは数量の10%以上の貨物の放射性物質検査を行う規則となっていたが、10月30日以降は貨物の検査は5%に緩和される。しかし、ノルトライン・ウェストファーレン州の食品輸入会社によると、日本からのコンテナが輸入される際、実際には複数県の商品がコンテナに混載され、12都県とそれ以外の商品をコンテナで仕分けることができないことがある。このような場合、日本からのコンテナに対しては全数検査がこれまで実施されており、10月30日以降もその方針は変わらないのではないかと危惧している。

全数検査により、通関手続きには10日以上かかっており、10月24日にハンブルク港に陸揚げされた台湾からの食品のコンテナは10月25日には同社の倉庫に届いたが、その1週間前に陸揚げされた日本からのコンテナが届いたのは10月29日だったという。

一方、ほかの輸入業者は、今回の措置により、貨物検査や輸入許可証発行までの形式的な手続きが緩和されて、手続き費用の削減、時間の短縮により、支障のない商品流通が再開されることを期待している。

日本から新たな商品が到着する12月の時点で、今回の緩和措置が実際に有効かどうか評価が下されるだろう。

(カトリン・バサラ)

(ドイツ・EU)

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