欧州特許庁と日系企業知財担当者の年次会合(第14回)が開催

(EU、ドイツ、日本)

デュッセルドルフ発

2026年06月01日

欧州IPG(日系企業知財情報交換グループ)は4月29日、デュッセルドルフで欧州特許庁(EPO)との年次会合を対面で開催した(プレスリリース外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。本会合は、欧州IPGとEPOが毎年実施している定例の枠組みであり、今回で14回目となる。欧州IPGは、欧州における知的財産に関心を有する日本企業メンバーによる情報共有・意見交換の枠組みで、ジェトロ・デュッセルドルフ事務所が事務局を務めている。

同会合には、旭化成ヨーロッパ、キヤノンヨーロッパ、大日本印刷ヨーロッパ、トヨタモーターヨーロッパ、日立ヨーロッパ、欧州・中東・アフリカ三菱重工業、三菱電機ヨーロッパが参加し、EPOのクリストフ・エルンスト副長官をはじめとする幹部らと約半日にわたり、欧州の知財制度の最新動向や実務上の課題について意見交換を行った。冒頭では、エルンスト副長官より、欧州特許条約(EPC、注1)加盟国が40カ国に拡大することや、2025年の特許出願件数が20万件を超えたことなど、EPOを取り巻く最近の状況が紹介された。欧州単一効特許(UP)(2023年6月7日記事参照)についても、日本企業の利用状況や実務上のポイントが共有された。

また、特許審査や審判決に関する最近の動向についての解説が行われるとともに、欧州の実務運用を巡り、日本企業との間で質疑応答が行われた。さらに、審査のスピードとクオリティー向上への取り組み、人工知能(AI)の活用状況、調査・分析活動の方向性などについても説明があり、活発な意見交換が行われた。

写真 欧州IPGとEPOの意見交換の様子(EPO提供)

欧州IPGとEPOの意見交換の様子(EPO提供)

本年次会合には、副長官を含むEPOの幹部・管理職クラスが出席し、日本企業との直接対話を非常に重視している姿勢が明確に示された。なお、欧州IPGへの参加(注2)は無料であり、欧州知財に関心のある日本企業には、EPOをはじめとする欧州当局との意見交換やネットワーキングの機会に積極的に参加されることを期待したい。

(注1)EPOによる特許の出願・審査の共通手続きを定める国際条約。

(注2)欧州IPGへの参加登録については、「欧州:知的財産に関する情報」参照。

(吉森晃、佐藤吉信、リュットヒェ・ゾンヤ)

(EU、ドイツ、日本)

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