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医薬品の現地輸入規則および留意点: 韓国向け輸出

質問韓国向けに医薬品を輸出する際の現地規則と留意点について教えてください。


回答

韓国での薬事業務は食品医薬品安全処(Ministry of Food and Drug Safety: MFDS)が所管しています。韓国で医薬品等の輸入を行うには、MFDSへの輸入業の届出が必要です。また輸入する医薬品は、品目ごとに許可を受けなければなりません。

I. 許認可

  1. 医薬品等輸入業の届出(薬事法第42条)

    薬事法(Pharmaceutical Affairs Act)の規定により、医薬品等の輸入をしようとする者は、医薬品等輸入業者届出書をMFDSに提出します(薬事法第42条第1項)。また、輸入者は大統領令が定める施設基準により必要な施設(営業所・倉庫、試験室および試験に必要な施設・器具、医薬品などの製造業および輸入者の施設基準令第6条で規定する施設)を備えなければなりません。さらに、総理令が定めるとおりに品目ごとにMFDS長の許可を得る、または申告をしなければなりません。許可済みの事項、または申告した事項を変更しようとする場合も同様となります。

  2. 新薬の場合

    「新薬」とは、化学構造や性質組成が全く新しい新物質医薬品、または新物質を有効成分として含有した複合製剤医薬品としてMFDSが指定する医薬品をいいます(薬事法第2条第8項)。新薬の認可手続は通常の手続とは異なります。新薬や、MFDS長が定め告示する原料医薬品を製造して販売しようとする者は、総理令で定めるところにより、安全性・有効性に関する次の資料を提出する必要があります(薬事法第31条第10項)。

    1. 試験検査成績書とそれに関連する資料
    2. 医薬品成分に関する資料
    3. 関係文献
    4. その他必要な資料
  3. 輸入禁止品目

    薬事法第62条(製造等の禁止)において、何人も、次のいずれかに該当する医薬品の販売や、販売する目的で製造・輸入・貯蔵または陳列してはならないと定められています。

    1. 大韓民国薬局方(Korean Pharmacopoeia)に掲載された医薬品でその性能や品質が、大韓民国薬局方で定めた基準に適合しない医薬品
    2. 薬事法第31条第2・3・9項、または第41条第1項により許可・変更許可または申告・変更申告された医薬品で、その成分または分量(有効成分が明確でないものは本質または製造方法の要旨)が許可・変更許可、または申告・変更申告された内容と異なる医薬品
    3. 薬事法第52条第1項の規定により基準が定められた医薬品でその基準に適合しない医薬品
    4. 全部または一部が不衛生または変質変化、腐食したものでできた医薬品
    5. 病原微生物(病原微生物)に汚染または、汚染されたと認められる医薬品
    6. 異物が混合、または付着した医薬品
    7. MFDS長が定めたタール色素と異なるタール色素が使用された医薬品
    8. 保健衛生に危害のおそれがある不衛生な条件で製造された医薬品、または大統領令の基準に適合しない製造施設で製造された医薬品
    9. 容器や包装が不良のために保健衛生上の危害のおそれがある医薬品
    10. 容器や包装が、その医薬品の使用方法を誤認させるおそれがある医薬品
    11. 薬事法第76条第1項第4号に該当する医薬品(国民の保健に危害を与えるおそれがある、または効能がないと認められる医薬品など)

II. 韓国国内での販売における留意点

  1. 販売資格
    薬局開設者(その薬局に勤務する薬剤師または漢方薬剤師を含む)でなければ、医薬品を販売あるいは、販売する目的で品目認可を取得することができません。ただし、医薬品の品目認可を受けた者や輸入者が、製造または輸入した医薬品を、医薬品製造または販売が許可された者に販売する場合と薬学を専攻する大学の学生が保健福祉部令で定めた範囲で医薬品を販売する場合はこの限りではありません(薬事法第44条)。
  2. 表示
    医薬品販売承認許可を受けた者および輸入者は、医薬品の容器や包装には、以下の項目を記載しなければなりません。ただし、総理令で定める容器や包装の場合には、一部項目の記載となります(薬事法第56条)。
    1. 医薬品販売承認許可を受けた者または輸入者の商号および所在地(委託製造した場合には、製造所の名称と住所)
    2. 製品名(大韓民国薬局方に掲載されている医薬品はその名称、その他は一般名)
    3. 製造番号と有効期限又は使用期限
    4. 重量や容量または数量
    5. 大韓民国薬局方で容器や包装への記載が定められた事項
    6. 薬事法第52条第1項の規定により基準が定められた医薬品は、その保存方法、その他その基準で定められた容器や包装への表示
    7. 品目許可証および品目申告証に記載されたすべての成分の名称、有効成分の分量(有効成分が明確でないものはその本質および製造方法の要旨)および保存剤の分量(ただし、保存剤を除いた少量含有成分など総理令が定める成分は除外可能)
    8. 「処方箋調薬剤」または「一般的用医薬品」(OTC医薬品)の場合はその旨を記載
    9. 薬事法第58条第1~3項に規定された事項
    10. その他、総理令で定める事項

薬局開設者など、消費者に直接薬を販売する者は、保健福祉部長官が定めるところにより、医薬品の価格を医薬品の容器や包装に記載する必要があります。

III. 医薬部外品の許認可および韓国国内での販売における留意点

  1. 定義

    薬事法第2条において、医薬部外品について以下のとおり定義しています。

    1. 人や動物の疾病を治療・軽減・処置、または予防する目的で使用される繊維・ゴム製品、またはこれと類似する物
    2. 人体に対する作用が弱い、または人体に直接作用せず、器具または機械ではない物とこれと類似する物
    3. 感染病予防のための殺菌・殺虫およびこれと類似な用途で使用される製剤

    MFDSが告示した医薬部外品範囲指定(2020年6月1日基準)によると、医薬部外品は以下のとおり。

    1. 経血衛生処理製品(生理用ナプキン、タンポン、月経カップ)
    2. マスク(手術用マスク、保健用マスク、飛沫遮断用マスク)
    3. 患部の保存、保護、処置などの目的で使用する物品(眼帯、包帯、弾力包帯、石膏包帯、円筒形弾力包帯、ガーゼ、脱脂綿、絆創膏)
    4. 口臭などの防止剤(口中清涼剤(0.75%を超過する過酸化水素を含む製剤を除く)、腋臭防止剤、汗疹・ただれ溶剤、歯磨き剤(フッ素1,500ppm以下、または過酸化水素0.75%以下を含有する製剤))
    5. 人の保健を目的に人体に適用する蚊、ダニなどの忌避剤
    6. コンタクトレンズ管理用品(器具、または機械は除く)
    7. ニコチンが含有されていない物で、タバコの喫煙欲求を低下させる目的で使用する製品、タバコと類似な形態で吸引し、喫煙習慣の改善に役立つ目的で使用する製品(タバコや葉タバコ含有製品は除く)
    8. 人体に直接使用する過酸化水素水、2-プロパノール、塩化ベンザルコニウム、クレゾール、またはエタノールを主成分とする外用消毒剤
    9. MFDS長が告示する医薬部外品の標準製造基準にて定める軟膏剤、パップ剤および鎮痛消炎スプレー剤
    10. 内服用製剤(低含量ビタミンおよびミネラル製剤、滋養強壮変質剤や健胃消火剤の内容液剤に該当する製剤、整腸剤の内容固形剤に該当する製剤)
    11. 口腔衛生などに使用する製剤
    12. パッド、スポンジなど患部の滲出物などの吸収を目的に使用する非接着性物品
    13. 外科処置時にしようする滅菌された物品(綿棒、手袋など)
    14. 口腔清潔用ウェットティッシュ―
    15. 歯の表面に塗布し、歯の色を一時的に調節するために使用する物品
    16. 空気や酸素を一時的に供給し、人が吸引するように使用する携帯用物品
    17. 出産直後の出血および悪露の衛生処理のために使用する物品
  2. 医薬部外品の輸入業の届出や品目別許認可は医薬品と同様であります(薬事法第42条)。
  3. 表示

    医薬部外品の製造者と輸入者は医薬部外品の容器や包装に次の各号の事項を記載しなければなりません。ただし、総理令で定める容器や包装の場合には、一部項目の記載となります(薬事法第65条)。

    1. 医薬部外品の名称
    2. 製造業者、または輸入者の商号および住所
    3. 容量や重量または数量
    4. 製造番号と有効期限又は使用期限
    5. 品目許可証および品目申告証に記載されたすべての成分の名称(ただし、保存剤を除いた少量含有成分など総理令が定める成分は除外可能)
    6. 薬事法第52条第2項の規定により基準が定められた製品は、その保存方法、その他その基準で定められた容器や包装への表示
    7. 「医薬部外品」の表記
    8. その他、総理令で定める事項

    なお、医薬部外品を直接入れる容器や包装する部分に記載されている医薬部外品の名称や製造業者、または輸入者の商号および住所が外部容器や包装に隠れ見えない場合、その外部容器や包装にも同事項を記載しなければなりません(薬事法第65条の2)。
    また、医薬部外品に添付する文書がある場合、その文書に次の各号の事項を記載しなければなりません(薬事法第65条の3)。

    1. 用法・容量、その他使用または取扱の際に必要な注意事項
    2. 製造業者、または輸入者の商号および住所
    3. 容量や重量または数量
    4. 大韓民国薬局方に記載された医薬部外品の場合、大韓民国薬局方にて医薬部外品の添付文書、またはその容器や包装に記載するように定めた事項
    5. その他医薬部外品の安全な使用のために必要な事項として総理令で定める事項
  4. 医薬部外品品目群ごとの提出資料(一部のみ記載、全体については医薬部外品品目許可・申告・審査規定参照)
    1. 保健用マスク(品目許可-安全性・有効性審査対象)
      • 起源、または発見および開発の経緯に関する資料
      • 基準および試験方法に関する資料(粉じん捕集効率試験、顔面部吸気抵抗試験を含む)
      • 安定性に関する資料(長期保存試験資料、または加速試験資料)
      • 毒性に関する資料
      • 効能・効果が立証できる資料
      • 外国の使用現況に関する資料
      • 国内類似製品との比較検討などその他の特性に関する資料
        ※ 初回許可の場合、顔面部漏れ率試験方法に基づく試験結果資料の追加提出(KF等級による)が必要。
    2. 歯磨き剤(品目許可-安全性・有効性審査対象)
      • 起源、または発見および開発の経緯に関する資料
      • 基準および試験方法に関する資料
      • 安定性に関する資料(長期保存試験資料、または加速試験資料)
      • 毒性に関する資料
      • 効能・効果が立証できる資料(人体試験資料など)
      • 外国の使用現況に関する資料
      • 国内類似製品との比較検討などその他の特性に関する資料
    3. 感染病予防用殺虫剤(品目許可-安全性・有効性審査対象)
      • 起源、または発見および開発の経緯に関する資料
      • 基準および試験方法に関する資料
      • 安定性に関する資料(長期保存試験資料、または加速試験資料)
      • 毒性に関する資料
      • 効能・効果が立証できる資料(殺虫力試験報告書など)
      • 外国の使用現況に関する資料
      • 国内類似製品との比較検討などその他の特性に関する資料

関係機関

関係法令

調査時点:2017年3月
最終更新:2021年1月

記事番号: N-170304

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