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会社設立手続き:ニュージーランド

質問

ニュージーランドに会社を設立する手続きを教えてください。

回答

世界銀行が調査した「ビジネスのしやすさランキング(2017年11月)」でニュージーランドは189か国中1位になりました。最低一人の株主が一株で会社を設立することができ、オンラインで会社登録の申請をします。

I. 企業形態

ニュージーランドでビジネスを行うための形態としては、個人事業主(sole proprietorship)、会社(companies)、パートナーシップ(partnerships)、ジョイントベンチャー(joint ventures)などがあります。

個人事業主 会社登録の必要はありません。
会社 会社登記局に登録し、年間売上を会社登記局と税務当局に報告します。
取締役と株主の詳細を会社登記局に提出します。
パートナーシップ 2名以上がビジネスを組成し、利益、負債、業務などを分担します。
建築士、弁護士、会計士などの士業に多い形態です。
ジョイントベンチャー 2社以上が共同で特定のプロジェクトに関し資本や資産に投資する形態です。
外国企業がニュージーランドで会社を設立する場合は、通常は以下の方法をとります。
  1. 新たに現地子会社(subsidiary)を設立するか、現地企業を買収して現地子会社(subsidiary)を設立する。外国企業が株式の100%を保有する子会社を設立することができる。ジョイントベンチャーまたはパートナーシップ(有限パートナーシップを含む)を設立することも可能。
  2. 外国会社の支店(branch)として会社登録をする。親会社はその支店を通してニュージーランドでビジネスを行う。
  3. 外国企業の株式をニュージーランドに移転してニュージーランド会社にする。

現地子会社(subsidiary)は親会社から法的に独立したニュージーランドの企業体です。最低一人のニュージーランド人取締役が必要です。支店(branch)は法的には外国法人と同一の企業体で、権利義務は本国の親会社に帰属します。支店として登録する場合には親会社の取締役を登録しますが、最低一人はニュージーランド居住者を権限者として指名する必要があります。
現地子会社も支店もニュージーランドでビジネス活動をするには、ビジネス活動を開始して10日以内に会社登記局(New Zealand Companies Office)に登録し、登録事項に変更があった場合は都度更新しなければなりません(New Zealand Company Act, Part 18)。 会社設立は会社登記局にオンラインで申請します。設立の方法は個人事業主を除き(個人事業主は会社登録不要)、会社、パートナーシップ、ジョイントベンチャー、いずれの会社形態とも共通です。

  1. 会社名の確認
    既にニュージーランドに登録されている企業と同じ名前の会社名は登録できないため、申請者は、設立予定の会社名が使用可能かどうか会社登記局に照会します。会社登記局よりその名前の使用可否についてEメールで回答がきます。登録可能な場合、その名前は20日間留保されますので、その間に会社登録をします。
  2. 必要な情報・書類の準備
    会社登録に必要なものは以下のとおりです。
      1. 留保した会社名(予約番号)
      2. 申請者の名前と連絡先(Eメールアドレスと私書箱ではない物理的な住所)
      3. 発行株式数と株主毎の株式保有数
      4. 登録する会社の住所
      5. 決算月の選択(12月と1月以外を選択可能)
      6. 会社定款(オプション)
        会社定款の作成義務はありませんが、作成するケースが多いです。定款を作成する場合は、第三者に作成を委託(フォーマットを買う)することもできます。定款を作成しない場合は、自動的に1993年会社法に従うことになります。
  3. オンライン申請
    1. 会社登記局でのアカウント作成
      オンライン申請するために事前に会社登記局でのアカウント(RealMe® login)作成が必要です。申請フォームはCompanies Officeよりダウンロードできます。
      詳細は会社登記局のウェブサイト(Setting up your online services account外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)を参照ください。
    2. 登録費用の支払い
      会社登記申請費用は105NZドル(GST15%込みで120.75NZドル)です。支払いはデビットカード、クレジットカードが使用可能です。
  4. 取締役と株主の承認(現地子会社を設立する場合)
    1. 取締役の承認
      会社登録の際に取締役の名前、現住所、Eメールアドレス、電話番号を登録します。取締役のうちの最低1名はニュージーランド居住者でなければなりません。ニュージーランド居住者とは、1年間に183日以上ニュージーランドに居住している者をいいます。つまりニュージーランド人、永住者、ニュージーランド滞在ビザ保有者です。オーストラリアに設立した企業のオーストラリア居住取締役がニュージーランド会社の取締役を兼任することもできます。なお、18歳未満の者、債務未返済の破産人、法的に取締役の任に着くのが不適切と認められた者等は取締役になることができません。
      Registering the appointment of a director外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
    2. 株主の承認
      株主は最低一人、一株で会社を設立することができます。会社登録の際にすべての株主(株主が複数の場合)の氏名ならびに住所、発行株式数、株主ごとの保有株式数を登録します。変更があった場合にはオンラインで更新します。
      Registering a shareholder外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
  5. 親会社の書類(支店として登録する場合)
    支店を設立する場合は、取締役と株主の承認は必要ありませんが、親会社に代わりビジネスを行う権限者としてニュージーランド居住者を最低1名指名します。
    支店登録の際に外国会社(親会社)の関連書類を添付します。英語以外の言語で記載されている場合は認証翻訳が必要です。
    1. 貸借対照表(Balance date and financial statements)
      外国企業(親会社)の貸借対照表(英語版)が必要です。
      Financial reporting for overseas companies外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
    2. 登記証明書(Certificate of Incorporation)
      外国企業(親会社)の登記証明書(英語版)が必要です。
    3. 取締役の詳細情報
      外国企業(親会社)の取締役の名前、住所等の情報。
    4. 会社定款(Company constitution)
      親会社の会社定款(英語版)が必要です。
      How overseas companies set up as an NZ business外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
  6. 会社登記の完了
    会社の登録内容がニュージーランド会社法の基準を満たしていれば登記が完了し、会社登記局より登記証明書(Certificate of Incorporation)が送られてきます。会社登録が完了するとニュージーランドビジネスナンバー(New Zealand Business Number: NZBN)も取得できます。
    現地子会社の場合は、登録申請した取締役および株主情報が審査され、会社法の基準を満たしていれば取締役/株主の承認フォーム(Consent and Certificate of Director/Consent of Shareholder)が送られてきます。取締役と株主の承認フォームにサインをしてEメールあるいはFAXで返信します。すべての取締役と株主の承認が必要です。オンライン申請後、登録内容に変更が生じた場合はオンラインで修正(更新)することができます。

II.会社登記後の法令遵守

ニュージーランドでの会社登録後はニュージーランド会社法を遵守しなければなりません。
  1. 書類の保存
    会社法の規定に従い、役員会議事録、取締役および株主承認証、すべての経理書類(financial statements)の写し、会社の資産の記録等を7年間保存する義務があります。
  2. 納税者番号の登録
    税務当局(Inland Revenue Department: IRD)に法人としてのIRDナンバー(納税者番号)を登録します。年間売上が6万NZドルを超える場合は、GST(Goods and Services Tax)の登録も必要です。オンライン会社登録時に必要な情報を入力することによって、会社登記と同時にIRDナンバー、GSTの申請をすることもできます。すべての取締役および株主の個人のIRDナンバーの登録も必要です。外国在住の取締役および株主はIRDナンバーの取得は不要です。
    Apply for an IRD number外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
    Tax registration外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
  3. 年次報告書(Annual Return)の提出
    年次報告書は会計報告書ではなく、会社の事業概要報告です。公表可能な情報(住所、取締役、株主、売上など)をオンラインで報告します。年次報告書の提出(ファイリング)には36ドル(GSTは別途)かかります。この費用には財務市場局(Financial Markets Authority: FMA) への登録費用(Levy、9ドル)と外部報告会(External Reporting Board: XRB)への登録費用(Levy、6ドル)が含まれます。
    How to file an annual return外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
  4. 財務報告書の提出
    会社法1993および金融市場行動法2013に基づき大会社と外国企業は、監査済み財務報告書を会社登記局に提出しなければなりません。
    1. 財務報告書の提出が義務付けられている企業
      1. 大会社とは、前2期いずれもその資産(子会社の資産も含む)の合計が6,000万NZドル以上、または前2期のいずれもその売上(子会社の売上も含む)が3,000万NZドル以上の会社
      2. 外国企業の場合は、前2期いずれもその資産の合計が2,000万NZドル以上、または前2期のいずれもその売上が1,000万NZドル以上の会社

        外国企業の定義は、以下のとおりです。

        1. . ニュージーランド以外で設立された会社の子会社で外国の議決権が25%以上ある場合
        2. . ニュージーランド以外の会社が25%以上の議決権を持つ場合
        3. . 常時ニュージーランドに住んでいない人による議決権が25%以上ある場合

      Financial reporting for overseas companies外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
    2. 財務報告書の提出
      上記に該当する外国企業は、会計年度終了後5カ月以内に親会社の財務報告書のコピー(親会社が複数の子会社を持っている場合にはグループの財務報告書のコピー)を会計監査報告書とともに会社登記局に提出します。

III. 外国投資局の認可

  1. 外国投資局の許可が必要な場合
    外国人/外国企業が、センシティブな土地を取得する場合、1億NZドル以上の投資を行う場合、1億NZドル以上の資産を有する国内企業の25%以上の議決権を得る場合、漁業権を取得する場合は土地情報省外国投資局(Overseas Investment Office: OIO)の認可が必要です(2005年海外投資法)。
    センシティブな土地とは、例えば下記のような土地です(センシティブな土地の取得には3年以上の土地リースも含みます)。
    1. 非都市部における5ヘクタールを超える農場
    2. 特定の島の土地、特別保留地、歴史的地域、浜辺あるいは湖など
    3. なぎさ、海底、遺跡、自然遺産条例(Heritage Order)によって認定され、かつ歴史的場所法(Historic Places Act)に基づき登録されている0.4ヘクタール以上の土地など
  2. 認可申請手続き
    外国投資局(OIO)のテンプレートを使用して申請します。申請者の投資家としての4つの基準(ビジネス経験があること、財務面での責任を果たせること、善良な人格であること、移民法による資格を満たしていること)が審査されます。投資家の基準を満たし、そのビジネスがニュージーランドに恩恵(benefit)をもたらすとみなされれば認可されます。認可・却下の状況(Decision Summary外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)は毎月ウェブサイトで公表されます。
    Preparing your application to the OIO外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

関係機関

関係法令

参考資料・情報

調査時点:2018年11月

記事番号: J-181101

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